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<社会>都庁前の光と陰

コラム852:<社会>都庁前の光と陰

 若松英輔氏の本『種まく人』を読んでいて、彼がいわゆるホームレスの男性の死に心を寄せる文章に出会いました。

 私のまわりにもたくさん、家のない人、食事のない人たちがいます。

 少ない収入からできる支援の唯一のものは、貧困支援に3千円くらいを振り込むことや、カイロや服を送ることくらいです。都内の炊き出しや、食糧配布には、500人、700人というオーダーの方々が並ぶ、と聞きます。

 一方で、昨日、都庁前の「プロジェクション・マッピング」の映像を見ました。都庁舎に映像を映し、音楽を流す様子を見ている人がまばら、という映像でした。

 聞けば、その事業には2年間で48億円!かけているとのこと。

 「光と陰だ」と、思いました。

 リッチな観光客が少しだけ訪れるきらびやかな都庁のショー、そして、貧困にあえいで、食糧を求める人の列。

 その二つが、同じ場所(都庁前)であることに衝撃を受けます。

 でも、私にはどうすることもできず、心を寄せて、祈ることくらいしかできません。

 神様、どうか、闇に光を当ててください、とでも祈るべきなのかしら。

 心がざわつく体験でした。

2024年6月28日

クララ

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