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くらげ×寺島ヒロ 発達障害あるある対談 第355回 「高齢者向け「みまもり機能」付きのプリペイドカード『KAERUカード』ってどんなサービス?」ってお話

登場人物

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(特別号につき全文無料公開となります)

[く] こんばんは。くらげです。

[寺] こんばんは。寺島です。

[く] さて、前回から随分と間が空いてしまいましたが…。いろいろ仕事が詰まったまま人工内耳の手術に入ったんですが、退院後も痛みとめまいがずっと続いていてなかなか仕事が進んでない、という状態です…。それに妻も精神的に不調で色々大変です。

[寺] 急に暑くなりましたしね…。暑さに弱い私も疲労困憊ですが、家族も精神的に安定しなくて…。私もここ数日は、ちょうど昼間に寝てる時期というのもあって夕方に起きて、まずカフェとか行って、閉店前のイオンで買い物して、家に9時過ぎに帰るという北欧人のような生活をしております。

[く] もう季節に応じて生活スタイルをガラリと変えないと文字通り命の危機になることが増えていきそうですね…。さて、今回は久々にゲストをお呼びしての対談になります。

[寺] いつもは50回あたりでゲストをお呼びしているのですが、300回から350回の間はお互い忙しくてゲストを呼んだりできてなかったんですよね。申し訳ない。

[く] お互い軽く修羅場でしたね…。いや、未だにヤバいんですけど!

[寺] でも、本当はまだやばいのはただ忘れているだけかもしれませんよ…(笑)

[く] 洒落にならないことを言わないでください(笑)そして、今回のゲストは寺島さんのお知り合いの方ということで…。

大野さんとの出会いは?

[寺] KAERU株式会社の大野さんです。早速登場いただきましょう。

[大] はじめまして。大野です。今回はどうぞよろしくお願いいたします。

[く] よろしくお願いいたします。

[寺] まずは簡単に自己紹介からお願いできますか?

[大] これまでインターネットサービスの事業企画やユーザーリサーチ、それに運営業務全般に携わってきていまして、今はKAERU株式会社にジョインしています。

[く] ありがとうございます。ところで、大野さんと寺島さんはどのように出会ったんでしょうか?

[寺] 以前にこの「あるある対談」にゲストに来ていただいたtenさんを覚えていますか?ハッタツソンや勉強会などのイベントを定期的にLedesoneという会社を母体に開催している方なのですが。

大野さんはそのLedesoneの活動に度々参加していまして、そこから知り合いになりました。今回は、今大野さんが携わっていらっしゃるKAERUの話を聞いて、ぜひご紹介したいと思い、お声がけしました。

[大] 寺島さんは語彙力が豊富でステキな方というのが最初の印象でした。会話の中での言葉選びや声がとても柔らかくて、イベントが終始心地よい時間だったのを覚えています。

[く] ああ、大阪のほうで出会ったんですね。寺島さんはこの対談ではいろいろ厳しいように思われるかもしれませんが、講演などでは非常にそといk…しっかり講師としての役割を果たしているようですね(笑)

KAERUについて

[寺] なにか不穏なことが聞こえた気がしましたが(笑)自己紹介が終わったところで、大野さんにはぜひKAERU株式会社の事業内容について教えていただきたいと思います。

[大] KAERU株式会社は「誰もがお買いものを楽しみ続けられる世の中にする」をビジョンにしていまして、そのための事業として高齢者向けの「みまもり機能」付きのプリペイドカード『KAERUカード』の開発と展開を進めています。

[寺] いま、キャッシュレス決済サービスって、本当にいろいろ出ていますよね。

[く] ボクもキャッシュレス化していてほとんど現金を持たなくなりました。現金を出し入れするという手間がめんどくさいというのと、使った金額がログとして残りやすいというメリットがありますね。そのようなサービスが出ている中で『KAERU』の特色はどのようなものなのでしょうか?

[大] おっしゃる通り、キャッシュレス決済のサービスはたくさんありますよね。そういった中でKAERUカードの価値を届ける先としては、いまは主に高齢者の方々です。ご高齢の方々、特に認知機能が少しずつ衰えてきているような方でも安心してお買い物ができるようにするサービスですね。

[く] 発達障害者に特化しているということではないんですね。

[大] そうですね。ADHDなど発達障害のある方々にとってもKAERUカードは価値を届けられる可能性を感じているのですが、選択と集中の観点からいまは高齢者に絞ってサービスを展開しています。

[く] 高齢者の方々でもいまでは普通にクレジットカードを持っていたりはすると思うんですが改めてプリペイドカード を持つ意味は何かあるんでしょうか?

[大] 認知機能が低下してくると「年金をすぐに使ってしまう」「欲しい気持ちがガマンできない」といったことが発生します。KAERUカードはそういったお悩みをサポートするために、大きな特徴として1日に使える金額を設定できます。使った分は翌日に自動的にチャージしてくれるので、特に操作をしなくても大丈夫という簡単な仕組みになっています。

[く] 高齢者ではないですが、お金の使い方が荒いボクにとっても耳が痛いことですね…。

[寺] 私も金銭管理はザルな方ですが、くらげさんのお金の使い方もまた大変問題が多いんですよね。ここの話は長くなるので、今回はスルーするとして(笑)KAERUの話に戻しましょう。大野さんは、1日に使える額を設定できるメリットってどんなものだと思われますか?

[大] まずは「使いすぎを予防する」という点で大きなメリットがあります。1か月後に使える予算は決まっていますから、1日いくら使えると決めることで安心してお買い物を楽しむことができます。

[く] 毎月収支確認してて思うんですが、「使いすぎる」というのは本当に無自覚的というか…。思いっきり大きく超過するということはないんですけど、1日少しずつ超過した金額が積み重なると月々の計画が大きく崩れてしまうんですよねぇ…。

[寺] わかります!私も「今日は特別」って毎日言ってるような気がします(笑)

[大] そうですよね、KAERUはまさに「月々の金銭的な計画が崩れる」ということを予防できる仕組みです。

[く] でも、突発的にある程度超過したお金を使う必要がある時もありますよね?そういう時は自分で何かの操作をして上限額を変えたりすることもできるんですか?あまり自由に変える事ができても意味がない気がするんですが…。

[大] そこがKAERUカードのもう一つの特徴で「パートナー」を設定できるんです。パートナーは使えるお金の上限を一時的に増やしたり、カードをなくした時に一時停止したりと、様々な操作を遠距離で代わって行うことができます。また、権限を付与すれば決済履歴を確認することもできます。

[寺] 私も母と離れて暮らしているんですけど、もう母も80歳くらいになっているんです。毎日ちゃんと買い物ができているかとかやはり心配になるんですよね。そういうご家族の不安に寄り添ったサービスだと思います。

[大] 高齢者の方が簡単かつ安全に使うことができて、ご家族は離れて暮らす親御さんなどの見守りができる、という2つの機能がKAERUにはあるんです。

[く] なるほど、ただ「使いやすい」というだけではなくて、「見守る」という機能があるんですね。ボクも親とは離れて暮らしていて、近い将来にいろいろな問題が出てくるんだろうなと思っています。遠くにいると現金を手渡す、ということもできませんし、なにか操作を教えるためにいちいち実家に帰ることもできませんから、ちょうどいいサービスですね。

[寺] あと、親から預かったお金でも定期的に手渡すとなると時間繰りが面倒ですし、受け取る側も「もらう」って感覚になって結構大きなストレスになるんですよね。自動でチャージできる設定にできるのはありがたいかも。

[大] そのストレスも自動的にチャージすることでかなり解消することができると思いますし、お金を渡す/渡されるってそこに何かしらのパワーバランスが生まれて「対等」ではなくなることもあると思うんです。そういったギャップを埋めることもできるサービスです。

[く] お話を聞いていると、キャッシュサービスとソーシャルビジネスの2つの分野にまたがった事業なのかな、と感じました。

[大] キャッシュレスサービスを通じて超高齢社会を支えていく、という意味ではまさにそのとおりです。

KAERUにジョインした理由

[寺] 大野さんがKAERUにジョインしたのはそういったソーシャルビジネスの部分からとお聞きしています。どういった動機からなのか、差し支えなければ教えていただけますか?

[大] 息子に発達障害がありまして、いろいろ調べてみると差別や教育格差、きょうだい児といった障害に関するさまざまな課題が社会にあることが分かってきました。うちの子が大きくなった時に社会とカジュアルにつながってもらえるように、いまより少しでも良い社会にしたいなという親心が芽生えてきました。

[寺] そうなんですね、息子さんの存在がきっかけだったんですね。私も子どもが2人いて2人とも発達障害があるので、ご心配はよく分かります…。

[大] これまで仕事ではユーザーインタビューなどを通じて世の中の仕組みを捉えながら課題解決をしてきたので、この経験は活かしていきたいなと思っていましたが、一方で福祉や地域活動はまだまだ勉強中だったのでどうしたものかと考えていました。そんなときに知人がKAERUを立ち上げたという話を聞いて、私の足りないところを補えることと、KAERUが提供するサービスの良さもあってジョインしました。

[く] そういう親心なんですねぇ。実際、やはり発達障害があると金銭的な管理に困難を覚える方は少なくないと思います。

[寺] そうですね。KAERUって、今は「なんか変わったプリペイドカードが出てきたな」って感じだと思うんです。でも認知に問題がある、ないに関わらず、とても「使える」サービスになると思います。次回はこのKAERUというサービスのこれから、そして大野さんの目指す未来についてお伺いしていきたいと思います。

[く] ボクも金銭的にサバイバルしていくために色々学んでいきたいと思います。次回もよろしくお願いいたします!

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妻のあおががてんかん再発とか体調の悪化とかで仕事をやめることになりました。障害者の自分で妻一人養うことはかなり厳しいのでコンテンツがオモシロかったらサポートしていただけると全裸で土下座マシンになります。