見出し画像

くらげ×寺島ヒロ 発達障害あるある対談 第282回 「ハッタツソンの審査員を担当するのでハッタツソンの主催者をお呼びしたよ!!」ってお話

登場人物

画像2

過去記事マガジンも作ってます

本編

[く] こんばんは。くらげです。

[寺] こんばんは。寺島です。

[く] ちょっと唐突なんですが、12月3〜5日に開催される「ハッタツソン」というイベントで審査員をすることになりました。それで急遽、そのイベントの告知のためにハッタツソンを主催・企画している合同会社Ledesone(レデソン)の代表であるTenさんにお話を伺いたいと思います。

[寺] 本当に唐突ですね!前置きもなし?(笑)

[く] すみません、文字数が(笑)では、Tenさん、よろしくお願いいたします。

[T] はじめまして、合同会社Ledesone代表のTenです。よろしくお願いいたします。

[寺] お越しいただいてありがとうございます。以前かTwitterの方フォローさせていただいてます。今日はよろしくお願いいたします。では早速ですが「ハッタツソン」ってなんなのか、私も含めて「?」ってなってるので(笑)まずはそこから説明していただけますか?

[T] はい、ハッタツソンは「発達障害」をテーマにした「ハッカソン」で、発達障害がある当事者とそうでない方が一緒のチームになってハッカソンを行うものです。

[く] 主に「発達障害者の困りごとを解決するためのツールやプロダクトを作ってみる」というハッカソンなんですよね。

[寺] ここで当たり前のように使っている「ハッカソン」という言葉ですが、これは「ハック+マラソン」をあわせた造語でその技能やアイデアを出し合うイベントのことです。最初はITエンジニアなどの間で缶詰状態で開催されていましたが、最近ではIT業界だけでなく幅広い分野で行われるようになりました。私の地元の大分でも、別府アイディアソンや湯けむりハッカソンなど温泉や地産の資源を生かした産業化を考えるイベントが定期的に開かれています。くらげさんも先日「障害」をテーマにしたハッカソン「I’M-POSSIBLE Hackathon」で2位を受賞していましたね。

[く] はい、それでいま実際にプロダクトを開発できないかと四苦八苦しているわけですが…。それはさておき、なぜTenさんはハッタツソンを開催しようと思ったんですか?

[T] 僕自身が発達障害(LD・ADHD)当事者で、手書きだと文字の書きづらいとか先の見通しを立てるのが苦手などの特性があって困っていました。ただ、もともとは発達障害の仕事をしたいとは思っていなくて、医療機器とか医療系のアプリを作るエンジニアになりたいなってずっと思っていました。それで大学に行こうとしたんですが、そのときに部活の先生から資格AO入試という大学入試の制度を聞いて、同行援護従事者の資格を取得するために講義を受けに行ったんです。このとき、視覚障害だけでなくていろんな障害者の話を聞いて、この分野ってなんか面白そうやと感じました。それから大学に通いながら福祉の仕事をするようになったんです。

画像1

[寺] なるほど。最初はエンジニアになりたかったんですね。自分でハッカソンに参加したりもしていたんでしょうか?

[T] 普通のハッカソンにも参加したんですが、一番衝撃を受けたのがあるインクルーシブデザインのワークショップでした。そのワークショップではチームにそれぞれ視覚障害者とか聴覚障害者、車椅子の人とかが1人ずつ入っていて、一緒に街なかを歩いたりとか電車に乗ったりして不便なところを探して対策を考えるものでした。でも、このワークショップでは発達障害者や精神障害者がいなかったことに気づきました。発達障害者や精神障害者などの見えにくい障害がある人にもインクルーシブデザインやユニバーサルデザインが必要じゃないですか。でも、そういうことを掘り下げる場が見当たらなくて、それなら自分で開拓しようと思って学生時代に「Ledesone」を立ち上げたんです。

[く] すごい行動力ですね。確かに確かにインクルーシブデザインやアクセシビリティのワークショップなどは開催されるようになりましたけど、発達障害者や精神障害者を対象に絞ったものってないかもしれませんね。

[寺] ハッタツソンは今年で何回目ですか?

[T] 2019年から開催したので今回で3回目ですね。1回目は大阪でオフラインで行ったのですが、昨年はコロナでオンライン開催だったんです。くらげさんには昨年のハッタツソンのプレイベントでミニ講演をしてもらって、それで面白かったので今回の審査員をお願いしました(笑)

[く] ありがとうございます(笑)

[寺] そういう流れだったんですね(笑)今までのハッタツソンの参加者の中で、Tenさんが特に面白いとか、すごいなーと印象深かった企画やプロダクトってどんなものがありますか?

[T] 第一回目のハッタツソンで最優秀賞をとった「CONDUCTOR」というアプリです。「抽象的で分かりにくい指示」と「突然割り込む飛び込み作業」を改善して、発達障害者だけでなくて誰もが働きやすい職場環境を作ることを目的としたアプリケーションなんですが、このアイデアを出した寺戸慎也さんという方がすごくて、クラウドファンティングで100万円以上の支援を集めて2021年4月に合同会社として法人化したんです。

[寺] すごいですね!ハッカソンから実際にアプリが開発されてリリースされることになったんですね!

[く] 寺戸さんはちょっと存じていて、もともとSEをやっていたけどパニック障害になってしまい、そこから福祉の仕事を始めてIT✕福祉の活動をされている方ですね。

[T] はい、私にとってはある意味「師匠」というか「恩人」という方でもあります。もし、寺戸さんがここまで頑張ってアプリの開発に突き進んでくれなかったら、昨年のコロナの中で開催を諦めていたと思います…。

[く] いやほんと、オフラインでの開催とオンラインでの開催はぜんぜん違うものですからねぇ…。

[T] 今回も完全オンラインでの開催です。くらげさんもオンラインで審査員をしていただきます。これまでのハッタツソンの審査員は全員研究者だったりいろいろな活動をされている方で、当事者としてはくらげさんは初めてなんです。

[寺] 責任が重大ですね!(笑)くらげさんの方は皆さんのアイディアをどういう審査基準で見るおつもりですか?

[く] ここでぶちまけていいのかわからないんですが(笑)私が参加したハッカソンでは、自分の困りごとをストレートに「こうしたら解決できるのでは」ということをまとめたらすごく評価が良かったんですね。なので、ハッタツソンでもどれだけストレートに「発達障害者の困りごと」と「技術」を重ねることができるか、というところを注視したいです。

[寺] なるほどです。ひらめき重視なくらげさんらしいですね。

[T] ぜひ、そのスタンスでよろしくお願いいたします。くらげさんの出番はハッタツソン3日目になる最終プレゼンで参加して頂く予定です。

[く] まぁ、あまりふざけないで真面目に審査したいと思います(笑)

[寺] それは当然です!(笑)ところで、ハッカソンをここまで育ててこられたTenさんですが、今後はどのようなキャリアを積んでいきたいと思っているのでしょうか?もしくはこういう活動をしたいとか、ありましたら、ぜひお聞きしたいです。

[T] あまり自分自身が「どうなりたい」というのビジョンはあまり持っていなくて、うまく答えられないんですが…。ただ、自分自身がプレイヤーになるというよりは、ハッタツソンなどを通じて「社会をちょっとでも変えることができるツールやプレイヤー自体を増やす」というミッションをやりたいんですね。

[く] なるほど、直接社会問題を解決するというよりも「場を作る」というか「触媒になる」というか。

[T] そうですね。もしかしてLedesoneやハッタツソンではないかもしれませんが、そのような「プレイヤーを作る活動」はやっていけたらいいなと思っています。

[く] それはとても大事なビジョンだと思います(笑)いや、ボクもどちらかというと「触媒」のほうかなぁ、と思うんですが、すでにそういう場を開催しているってすごいなぁ、と思うんですよ。その行動力は見習わなきゃなぁ、と思いました。

[寺] 私もプレイヤー歴ばかりが長くて、人を育てるのも自分の子どもくらいなので(笑)Tenさんが学生の頃からそういう視点を持っていたというのを聞いてすごいなあと思いました。私も勉強させていただきます。

[く] では、最後になにかPRやコメントがありましたら。

[T] 最後にPRなんですが、先程もありましたように12月3〜5日にかけて「ハッタツソン」を開催いたします。11月29日(月)が締め切りなのですが、当事者枠はすでに満員となっておりまして、現在は健常者に限定して募集しております。また、ハッタツソンそのものに参加しなくても5日の19時~21時に行われる最終プレゼン発表はオンラインで見ることができますので、ぜひご登録の上、ご覧ください!

[く] はい、ありがとうございました!ハッタツソン、盛り上がるといいですね!

[T] くらげさんも盛り上げてください(笑)

[寺] 本当ですよ(笑)

[く] 頑張ります…。では、今回はコレくらいで!お疲れさまでした!

ここから先は

0字
この記事のみ ¥ 200

妻のあおががてんかん再発とか体調の悪化とかで仕事をやめることになりました。障害者の自分で妻一人養うことはかなり厳しいのでコンテンツがオモシロかったらサポートしていただけると全裸で土下座マシンになります。