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【クリエイター視点】久々に凄かったMacの大型アップデート

普段はAIコンサル、自前のiPhoneアプリ開発、Tech系YouTuber、自然系の写真家をしている倉嶌です。

今年三回目となるAppleのWWDCイベントでMacBook Proの大型アップデートがありました。

前回のiPhoneのWWDCではかなり肩透かしな内容だったので、今回も期待はしていなかったのですが、幾つかの理由でクリエイティブな人たちの創造性を大幅に引き上げると感じましたので、その解説をしていきます。

デザイン刷新、接続端子も色々復活

今回感心したのは、ミニマリズムにする余り必要なものまで削ってしまったことや一見進化したように見えたものが実はイマイチだったことを認めて退化させて、ユーザー体験を優先して 数々の退化をしてくれていることです。

テックドリブンな企業はHowにこだわる余り、「最新だから良いものだ」と考え、あまり仕様の先祖返りしてくれることはないのですが、Appleはそれを堂々とやってくれました。

今回は過去廃止したマグネット式充電ケーブルのMagSafe(足を引っ掛けても簡単に外れる)、HDMI端子、SDカード端子が復活した。

今までUSB TypeCの端子が4つという究極のミニマリズムになり、確かに見た目には美しかったが、外部ディスプレイやSDカードからの読み込みの際、アダプターが必要でUXはかなり落ちていた。

Proは様々なPro向けの機材を使い、接続し、読み込みを行う。
この「UXの後退」を撤回した形だ。

また、横長のタッチバーも廃止された。私もつい最近までMacBook Proを3年ほど使っていたが、正直便利だなと思うことは一度もなかった。
従来通りの物理キーに戻ったことでUXが向上している。

さらに今回、iPhoneのようにカメラ部分がスクリーンにせり出すノッチが登場した。

アプリ上部にノッチが食い込むと写真編集などで見えない部分が出てきて使い辛くなりそうだと一瞬思ったのですが、このノッチは画面上部のメニューバーの高さの中に納められているので、アプリへの干渉はなさそうで、さすが考えてるなと思いました。

パフォーマンスの大型刷新

今回、M1チップを大幅刷新したチップが2種類登場した。

M1を1とするとM1 ProはM1の3倍の性能があり、M1 MaxはM1の6倍の性能があります。

来年の新型iPad Proでは、恐らくこのM1 Proが搭載され、MaxはMacBook Proのみ使われることになると思います。

CPU・GPU・ML(機械学習)の性能がIntel性に比べ大幅にアップデートされました。

Intelの社員のため息と絶望が目に浮かびましたが、従来のMacBook Proに搭載されていたCore i7と比べると10倍以上の性能差が出ており、これはもう次の世代に入ったと言えます。

しかも、これらのパフォーマンスは超省電力で行うため、バッテリーの持ち時間は最大で21時間となっています。

先日まで使っていた3年前製造のMacBook Proは思い作業を電源なしで行っていると2時間くらいしか持ちませんでしたが、最近乗り換えたMacBook Airでは最大18時間というだけあって、電源を気にすることもなくなりました。

この電池を気にして作業をするというのも集中力を削ぎ、作業効率を低下させていたので、一般的なビジネスパーソンから本格的なクリエイターまで、やるべきことを早く終わらせ、やりたいことをもっとできるようになったと感じています。

クリエイティブな人たちの創造性を大幅に引き上げる理由

①「無用な間」の圧倒的な短縮
ついこの間までMacBookProを使っていましたが最近、フルスペック(8Core CPU+16GB GPU+2TB ストレージ)のMacBook Airに乗り換えました。
アプリを作るのでXcodeでのプログラミングやコンパイル、動画編集をするのでFinalCutでの編集や書き出し、写真を管理・編集するのでLightroomで暗室作業や書き出しを行う中で、スペックは重要です。
M1チップになったことで、これらの作業が軽いMacBook Airでも十分できるようになったと確信し乗り換えて二週間ほど使いましたが、この直感はあっていたどころか、かなり俊敏に動作してくれるため、Macの立ち上がりや処理待ち時間、アプリが切り替わる時間など、「無用な間」がなくなっていたり、圧倒的に短縮されて進化していました。
「思考の瞬断」と呼んでいますが、少しの間(ま)が思考を断ち切り、集中力を削ぎます。これがなくなったことでM1搭載のMacを使っていると作業に没入でき、処理速度(アプリのコンパイルやファイルの移動・書き出し)が早くなったことも相まって、早く作業を終えることができるようになりました。
そのため、WWDCでプロのクリエイターの方がM1 MaxのMacBook Proの感想として下記のようなコメントをしているのは大いに共感しました。

②ファンノイズの消失

MacBook Airを選んだ際、決め手になったのは、スペックもさることながら、意外なことにファンが無くなったことでした。
難しい作業=Macにとっては高負荷な状況なので、集中していると、ファンノイズがうるさくなってきて、ノイズキャンセリングのヘッドフォンなどで誤魔化していましたが、集中力は明らかに下がっていました。
このファンノイズが一切なくなったことで、「一瞬で全てをこなす処理力」と「思考の瞬断の排除」と相まって集中力がさらに上がりました。
WWDCでは、超省電力で全てのことがこなせるのでMacBook Proのファンが回ることはほぼなくなると説明されていました。重い作業をしていても本体に熱が余り発生しないので、多分そうだと思います。

さらに、ファン自体もアップデートされているようなので、このMacBook Proならファンレスと同じ集中力を得られると思います。

人類や地球にとっての進化

このWWDCを観ている間、感じたのは人類を進化させているクリエイターの集中力が増し、できることが増え、さらに新しいものが生まれる予感がしました。
イノベーションは既存のもの同士がつながることで起きます。
つまり、1つのことを深めて極めてもイノベーションは起きず、いかに好奇心を高く持ち、多くの趣味(または副業)を抱え、一見無駄なことをするかで、革新的なものを生み出せるかが変わってきます。
集中力が増し、処理速度も上がり、丸一日持つバッテリーで好きな場所で作業して、やるべきことを早く終え、やりたいことに時間を使えるようになる。
今後、Macを使ったクリエイターの進化の速度や角度にはかなり期待できます。

また、地球にとっては、今までたくさんの電力を消費してきたクリエイターたちが、超省電力のMacを手に入れたことで大幅な二酸化炭素排出の低減が期待できます。
ビットコインのマイニングによる電力消費とそれによる二酸化炭素排出が問題になっていますが、AIの進出も電力消費問題が発生しています。
以前、過去の動画で紹介しましたが、GoogleのAlphaGoがイ・セドル九段を圧勝して世界を驚かせていましたが、裏側では1500台のサーバーが25万ワットもの電力を使って動いていました。人間の頭はぼーっとしている時で20W・フル回転時で21Wとされているので、高度化の代償として大量の電力が使われることを想像することが大事です。

今後もTech系の情報を分かりやすく発信していきますので、是非フォローしていただければと思います(^^)


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