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アクセシブルな客室がある宿泊施設

旅行や遠方への出張の際、ホテルや旅館などの宿泊施設を利用をされることがあると思います。

皆さんは、どのように宿泊予約をしますか?

恐らく、宿泊予約サイトから予約するのではないでしょうか。
行き先/日付/人数/客室タイプなど希望条件を入れて、簡単に検索することができ、その中から、アクセスの良さ、客室の雰囲気や広さ、金額などを比較して、自由に選ぶことができるはずです。

では、車いすユーザーは、皆さんと同じように、自由に宿泊施設を選ぶことができるのでしょうか。

一般的な宿泊施設のバスルームをイメージしてみて下さい。

大多数は、バスルーム入口には段差があり、扉は開き戸タイプで、トイレやバスタブ付近には手すりがついていないと思います。
(全ての車いすユーザーに共通したことではありませんが)『立つ・歩くことができない、難しい』人にとっては、段差や扉のバリアがなく、手すりがきちんと設置されている客室が必要になるんです。こうしたアクセシブルな(車いす対応)客室は本当に数が少ないんです。

なぜかというと・・・
以前のバリアフリー法では、50室以上の客室がある場合、1室以上の『車椅子使用者用客室』を設けるとした、設置義務基準だったからです。
つまり、100室だろうが、500室だろうが、1,000室であろうが、『車椅子使用者用客室』は1室あればOKだったんです。実際に僕が宿泊したホテルでも1,000室以上あるのに、2室しかないというところがありました。

一般の方は、1,000室ある客室から希望条件に合わせて選べますが、車いすユーザーは、2部屋からしか選べない。しかも『同じ部屋タイプで、同じ階、同じ眺望』でしたので、そもそも選ぶ楽しさを味わうことができません。

更に、アクセシブルな客室を調べるのも大変なんです。まず、公式HPに欲しい情報(画像や平面図、数値化された情報等)が掲載されていないことで、電話での問い合わせが必要となり、自分がその設備で宿泊できるかを確認しなくてはならない。また、宿泊予約サイトからは、ほとんどの場合、その客室が予約できないようになっているため、正規料金でしか泊まることができない。比較すると、宿泊料金が倍以上する時もありました。

このように、車いすユーザーの宿泊施設選び・予約は困難を極めます。

しかし、ネガティブな事ばかりではなく、今後に期待できることとしては・・・、2019年9月に施行された改正バリアフリー法によって、設置義務基準が1%以上になったので(新築時だけでなく、増改築時も適用)、1,000室の場合は10室必要になるわけです。

今後、宿泊施設の新築、増改築がある度に、新たな選択肢とワクワクが広がっていきそうです。

ということで、これから不定期ではありますが、僕が宿泊したことのある、アクセシブルな客室を整備している、ホテルや旅館を紹介していこうと思います。乞うご期待!

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