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外リンパ瘻の体験を記録に残そう

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2020年12月の記事一覧

13. 治療タイムリミットの壁。聴力回復は厳しい見通し (外リンパ瘻 発症12日目)

13. 治療タイムリミットの壁。聴力回復は厳しい見通し (外リンパ瘻 発症12日目)

外リンパ瘻を発症して今日で12日目。
絶対安静の入院治療は9日目をむかえた。
右耳は昨日よりもよく聞こえる気がする。
実際に音が聞こえるというより、音の振動が右耳に響く。

看護師さんから大きな声で「お熱、何度ですか?」と聞かれると、右耳から「ジジッ ジジジッ」と大きな振動音がした。人の声色とは程遠い、機械的な音質の振動音が脳に響く。右耳だけで聴くと隣で話す看護師さんが何を言っているのかは聞き取れ

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14. 急上昇の聴力回復。耳の音量調整機能が戻ってきた。再発悪化の不安も急上昇。 (外リンパ瘻 発症13日目)

14. 急上昇の聴力回復。耳の音量調整機能が戻ってきた。再発悪化の不安も急上昇。 (外リンパ瘻 発症13日目)

昨日の右耳は音量が調整できない壊れたラジオ越しに聞くように、超大音量の音(音というより雑音)を感知していた。

だから昨日はほぼ一日中、手で右耳を覆って過ごしていた。先生と話す時も、看護師さんや誰かが話してる声が聞こえる時も、右耳を塞いでいた。

2日前に先生が耳栓として小さな綿球をくれたが、綿球でしのげるほど気軽な音量でもなかった。

今日は耳を塞がなくても良い音量で聞こえる。
昨日までの「ジジ

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15. 高度難聴 発症から聴力回復まで15日間のまとめ。 外リンパ瘻治療と入院中の過ごし方。

15. 高度難聴 発症から聴力回復まで15日間のまとめ。 外リンパ瘻治療と入院中の過ごし方。

症状の程度や治療の方針、過ごし方、予後は個人差があります。以下、個人的な体験をもとに記載しております。

発症当日
ある朝、鼻かみとくしゃみから突然難聴発症。
「そのうち治る」と期待して耳鼻科には行かず。

発症2日目(耳鼻科受診。ステロイド内服開始)
耳鼻科を受診。右耳は急性 感音性難聴(中等度難聴)の診断。ステロイドを内服して様子をみることに。

発症3日目(自宅安静+ステロイド内服2日目)

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11. 右耳が聞こえない自分への喪失感、不安、焦り。 (外リンパ瘻 発症10日目)

今日で入院7日目。
朝起きると、いつものように右耳の近くのベッド柵ををカチカチを爪で叩いてみた。
右耳からかすかに何か聞こえたような気がした。
もう一度叩いてみる。
聞こえない…か?

携帯のプラスチックケースやルービックキューブをカチカチと爪で叩いてみる。病室は自分1人だけだから多少は叩ける。

はっきりとした音ではないが、何かが聞こえそうなかすかに振動のような響きがした。
気のせいかもしれない

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12. 突然始まる回復の予兆。聞こえすぎる恐怖。スリリングな大音量との戦い (外リンパ瘻 発症11日目)

12. 突然始まる回復の予兆。聞こえすぎる恐怖。スリリングな大音量との戦い (外リンパ瘻 発症11日目)

毎朝6時に看護師さんが検温に来る。看護師さんに声をかけられて目が覚めた。

「窓、少し開けましょうか」
「体温何度でした?」
看護師さんの声が電波の悪いラジオから聞こえるように「ジジッジジッ」と振動となって右耳に響く。

今日で難聴発症から11日目。
この朝、初めて右耳が音を感知した。
音というより振動をキャッチした。

看護師さんがベッド周りのカーテンを勢いよく開けると「ジジッジッ」とカーテンレ

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