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711進化論その2~ナンプレ相談室と制作時代

「こどもの居場所づくり」
今更なようなテーマ。
ずっと自分の潜在的なところにあったものだったのかもしれない。今のこども食堂ブームがなければ、気付けなかったと思う。
自分の中学校には「さわやか相談室」という部屋があった。もちろん悩み事を相談する場所だが、相談事がなくても休み時間には自由に入って良い場所だった。
そこには、ナンプレ(当時は名前も知らなかった)やパズルゲーム、ちょっとした絵本などがあった。それ目当てによく行っていた。教室が近かったのかな。
中1の途中か中2の時にできたような気がする。真新しいきれいな部屋だった。保健室のようだけど違う空間。
ナンプレに初めて出会い、ハマった。コピーが置いてあり、これが解けたら、次。解けたら、次としょっちゅうもらいに行っていた。本も今でいうコミックエッセイのような漫画で伝える◎◎のような本もあった。それは漫画ばかり読んでいた私には新しいジャンルだった。
そんな珍しいものがたくさんある部屋だったから、しょっちゅう行っていたのかもしれない。

私は相談で使ったことはないが、相談するために行く生徒ももちろんいた。相談中は他の生徒は入れないようになっていた。
相談することもない、相談員の先生と交流したかもあまり覚えていないのだが、その部屋のことはよく思い出す。日常の1ページというより非日常的空間として。あれは現実だったのか夢だったのか。そんなモヤのような思い出だ。
あの部屋を自分でも作りたいなぁとふとした時に思うことがあった。
それはくのむらきかくを始める前からだな。

くのむらきかくを始める前は、写真で作品をつくったりしていた。その流れで高校生以上の学生が気軽に作品を発表する場所をつくりたいと思っていた。
ギャラリーのようなものだ。
それがどんどん対象年齢が下がり、まさかまさかの未就学児が対象となるとは、10年前の自分には信じられないことだ。
そのころから、いろんな本を置き、作品をつくるスペースがあり、自宅じゃできない作業ができる場所になると良いなと思っていた。
まさに、今の原型だ。

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こんな感じで花とか景色ばかり撮ってます

なので、その頃は展示する側の気持ちもわからねばと結構、展示などしていた。その繋がりでお知り合いになった方の展示に行き、カフェギャラリーなど様々なところに行ったりした。
カフェギャラリーの運営について学ぼうと思って、行った先が転機だった。

サポートスタッフという名目で運営のお手伝いをする機会を得た。そこでは展示スペースの他にワークショップも開催していた。
それが親子向けのワークショップだったのだ。
そこで初めて、大人数のこどもたちと一緒につくったり、笑ったりするうちに、
「こどもって面白い」と思った。
こどもに関わるとはいえ、こどもに関する勉強などしたことはない。あえて言うなら自分の精神年齢が低いから、なんとなく行動パターンなどは見ていて分かった。
でも自分でワークショップを開催するには、こどもや親について知らなくてはならない。と、こども向けのアトラクションがある施設で働いた。
そこで遊びによるこどもの行動や危機管理などを学んだ。学ぶというより、実践で覚える感覚だった。
そこでの勤務と並行して、運営について学ぶ機会を探して、たどり着いたのが品川区の会場だった。

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