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ボードゲームをして社会保障費を下げよう

吉祥寺ですごろく屋というボードゲームの店に出会いました。店中ゲームだらけで陳列もマーチャンダイジングも上手い。サンプルで遊んでみられるようにもなっています。

早速店員さんを捕まえて難題をふっかけました。

< 81歳を筆頭に、後期高齢者4人、私、日本語の出来ない夫で遊べるゲームを紹介してください。>

我が家では、夫主導でたまに後期高齢者4人と総勢6人で、正月でもないのにヤッツィーというゲームに講じます。サイコロを振ってポーカーめいたことをするゲームで結構盛り上がります。付属のスコアカードを拡大コピーして、教え合いながらサイコロ五つが同じ目になるヤッツィーを目指します。ヤッツィーが出るとわっと声が上がります。最後の得点計算も暗算とスマホの計算機を駆使して79歳の母が張り切ります。

問題は、運と技量の組み合わせのゲームなのに私が負ける確立が高いことです。

すごろく屋の店員さんに、私が勝てるゲームを紹介してください、ともお願いしました。

小学校四年生のクリスマスに簡単チェスセットをもらいました。サンタさんがいないことを確信した2年目のクリスマスでした。2歳半離れた妹にルールを教えてチェスを始めました。ネットフリックスのクイーンズガンビットのように姉妹であれよあれよとうまくなり・・ませんでした。立て続けに妹に3回くらい負けて、チェスは葬りました。でも妹の才能がそこで見出されたわけでもなさそうです。

その頃モノポリーも流行りましたが、借金したり、通るだけでお金を取られたり訳が分からず嫌いになりました。この時に経済学を学ばない素地ができたのではないかと思います。

ドイツはボードゲーム文化だとすごろく屋で教わりました。確かに、すごろくみたいなMensch ärgere dich nicht (まあ、怒りなさんな)というゲームで子供時代よく遊んでました。これは単純にサイコロをふってコマを進めるだけです。

大学生の頃はピクショナリーで盛り上がってました。母さん、私のあのゲーム、どうしたでしょうね。絵を描いて当てるゲームも楽しいですが問題カードが一つの言語で限定されるのでグループ皆が同じ言語の読解力がないとだめです。

店員さんとの相談の結果、音速飯店、ボツワナ、すずめ雀を購入しました。音速飯店はカタカナなので夫は無理です。

81歳の父の瞬発力や判断力を鍛えるためという名目で音速飯店で父を負かそうと思ってます。父は未だに運転免許を返納してないので、定期的に認知テストを受けては合格してます。

毎週囲碁をやってる父とアルゴという数字のゲームをやったらすぐに負けました。父の論理的思考はわりと良いみたいです。
ボツワナは一度練習ゲームをやっただけですが高齢者のノリが悪し。叔父はどのゲームをやっても何が面白いかわからない、と言います。ポジティブ思考でなかなか良いですが、もう少し脳活をして欲しいです。麻雀をしなくなった4人のために簡易麻雀のすずめ雀を入手しましたが、音頭を取らないと自主的には遊び始めません。まだ私も試せていないです。

放っておくとうちの高齢者達は付けっぱなしのテレビの前でボーっとしているか居眠りをしています。これは家事の出番がない男性陣に顕著です。いや、趣味があまりない片麻痺の叔父のことかもしれません。座りっぱなしでいると寿命を縮めるというならば、テレビを付けっぱなしにするのは高齢者の認知機能を奪うと思ってます。

昭和の専業主婦はよく動きます。昼寝も夜寝もするけど朝昼晩の食事から、洗濯、掃除に毎日やることだらけです。ボードゲームをする時間はなかなか取ってもらえません。父にゲームを持って叔父の元に行かせても2人では遊びません。

そうなるとまた夫が「やる?やっちゃう?」と、まるで夫に付き合ってるかのようなヤッツィーに舞い戻ってしまいかねません。(夫よ、ありがとう。)

叔父や父を散歩に連れ出したり、イベントに行ったり、ゲームをすると叔父のその晩の睡眠が深かったり、頭がシャープになったりします。歩くのはセロトニを刺激する最高の認知予防だな、と実感します。ゲームをするとドーパミンが放出される気がします。散歩したらアイスを食べてエンドルフィンを出し、犬と戯れてオキシトシンが出て帰属意識や連帯感を育ててます。

介護費用や高齢者医療がかさみ、社会保障費も上がっていっている昨今、周りのお年寄りとボードゲームをしませんか。

ほら、団塊の世代がもうそこに。テレビの前で居眠りしています。

みんなで遊んで逆ピラミッドの負担を軽減しましょう。

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