骨髄移植のため21日間の無菌室暮らし。

無菌室でのお話。
無菌室とは名前の通り「菌が無い部屋」です。
地球に生きていて全くないことはないのですが、それでも俗にいうバイ菌が非常に少ない部屋。

骨髄移植をするとこの部屋に入れられます。

わたしの急性リンパ性白血病は
抗がん剤治療→放射線治療→骨髄移植の順番に治療をしてきました。
骨髄移植前の治療では正常細胞も壊れるような治療なので
赤血球、白血球、血小板も少なくなります。

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とくに免疫細胞である白血球が少ないと菌やウイルス、カビに侵されやすくなってしまうので、こういった無菌室に入れられるのです。

６畳くらいの部屋を与えられます。

今回はここでの生活、トイレ、お風呂、食事に記しておきます！
これから治療をされる方、そのご家族などどなたかの参考になれば！

①トイレ

ご覧の通りトイレはむき出しです。
部屋にドアはなく、普段はパーテーションが立っていて、トイレの時は上からクロスが降りてきます。

トイレくらい別の部屋でいいじゃん！と思いきや
実際にここでの生活になると、部屋に設置してある理由がわかります。

トイレに行くのがこの距離で一苦労なんです。
ベッドから体を起こして、３歩の距離を１０歩歩いてトイレに座る。
終わったらすぐ隣りの洗面台で手を洗うのだけれど、そんなに立っていられないので椅子に座って手を洗う。

そしていろんな所をつかまりながら歩いてベッドに戻る。

トイレは絶対にギリギリで行っちゃダメです！

②お風呂

お風呂は別の部屋にありました。
お風呂の時間は決められていて、無菌室にいるもう1人の患者さんと共同です。
ですが、1回1回キレイに清掃してくれてお湯も抜いてまた入れ直してくれます。

そう、お風呂が入れるんです(*^▽^*)

これが嬉しかった！

無菌室に入る前の病室ではシャワーしかなかったし、お風呂も入っちゃダメなんです。
でもここのお風呂は1回1回清掃してくれるので入れるのです。

血行が悪い体なのでお風呂に入れるってホントに気持ちよかったです。
ちょっと体調悪くなったり、長く浸かることはできなかったけど、唯一の楽しみでした！

③食事

すべてレンジでチンです！
いや、作って出来たものを更にレンジでチンです。
ナマモノが一切ダメだからです。全て加熱。
あとカビが生えやすいもの。

こちらまとめてみました。

• ナマモノ（お刺身、生卵系）

• 果物、サラダ

• 豆類（カビが生えやすい）、コーヒー

• はちみつ（はちみつ入りも✕）

• 発酵食品

ざっくり言うとこんな感じです。
だからほとんどが健康体には体に悪い加工食品やレンジでチンして温められてものばかり。

この生活は無菌室だけではなく、そのあと血球がある程度回復するまで約半年くらい続きました。

そして無菌室での食事は実際に食べられませんでした。
色んな治療の副作用で味覚もおかしいし、吐き気があったからです。

いつも朝は抜き、昼と夜はうどんかそうめんの麺を3本くらい、自分で用意した小さいカップゼリーを2個。
水ものどを通らないので…

Qooのリンゴジュースをお風呂上りに飲むのが楽しみでした！
（缶に口をつけてはいけないので殺菌処理した紙コップを使います）

ちなみに水は水道水です。
ミネラルウォーターとかナチュラルウォーターだと菌の心配があるので塩素殺菌された水道水が良いのです。

④治療

肝心の治療は
まず食事ができないので生理食塩水？ブドウ糖？みたいな栄養系のモノを点滴。
ウイルス、菌、かびに弱いのでそれに抵抗するクスリを点滴（たぶん）。

正直、何してるかわからないのですが、
毎日毎時間大量にチューブでつながれて点滴してます。

体温、血圧、酸素を毎度計って、大量のクスリも飲みます。

こちらは無菌室を出たあとの写真ですが、クスリはこんな感じ。食事より多い(笑)

あと輸血と血小板も！

以上、無菌室の生活は14日の予定でしたがおそらく21日間くらいいました。
だけどなかなか無菌室での生活も良かったです。

朝起きると毎日日の出が見えてすごく気持ちが良いんです！

テレビはいっさい見なかったのですが
毎日必死に生きてるって感じで特に暇することがありませんでした。

命を助けてくれたドナーさん、すべて管理してくれてた先生、24時間全てお世話してくれてた看護師さん、面談できないのに生活必需品を毎度届けてくれた家族、、、言うとここに書くことが出来ないほどの皆さんに助けてもらいました。
今も助けてもらっています。

そういう運命なんですね！

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