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「桃の一年」剪定 | 休眠期にコンディションを整える

はじめに

桃の一年。今回のテーマは、桃の木の剪定作業。

今の時期、福島県国見町では、桃農家が夏の収穫に向けて、剪定作業を行っています。

私たちが農園にお伺いしたのは2月の上旬。
国見町の桃農家である、松浦史昌さんの剪定作業に同行しました。

■松浦さんの取材記事はこちらから

剪定ってどんな作業なの?

桃の旬は夏。美味しい果実を収穫するために必要な土台作りである剪定作業は、実はもうすでに始まっているんです・・!!

■「桃の一年」総集編はこちらから

桃の木の健康を維持して春先にきれいな花を咲かせるには、休んでいる間にしっかりとコンディションを整えておくことが重要。

つまり正しい時期に、桃の木の状態に合わせた方法で剪定を行うことが大切なのです。

桃の木に十分な体力がない時期に強い剪定をおこなうと負担がかかって弱ってしまいます。
そのため、剪定作業は12月から2月におこなうのが最適。

冬場の桃は休眠期になるため、枝を切っても木に負担がかからないのです!

剪定作業ってどうして必要なの?

桃の生育においてとても大事になってくるこの剪定作業。
では一体なぜ剪定作業が必要なのでしょうか?

①果実の品質を向上させるため:剪定では、枝の成長を制限し、栄養分を1つ1つの果実に集中させます。

剪定を行う際は、収穫時期の桃の木を想定しながら、これからの成長を予測!木全体に均等に光を当てることができるように枝をデザインし、果実の色合いや味わいが向上するように整えます。

②木の健康を維持するため:剪定によって、枯れた枝や病気の枝を取り除きます。無駄な栄養を発散させないために、必要なところに必要な栄養素が行き渡るようにする作業。

また、木の形を整えることで、強風や雪による被害を防ぐことを計算したりしています・・!

切った枝の断面に薬を塗り、ばい菌などが入らないように保護します

このように桃の木の剪定は、とっても大事な作業!これからの生育の過程を想定しながら果実の生産や品質向上、木の健康維持、などのために行われています。

さいごに

1つ1つの木が違った個性を持っており、「これをすれば必ず美味しい桃ができる」という確信がないのが難しいところ。
私たち人間も同じですが、桃を育てるのにも100%の正解などありません。

最低限の基本をしっかり押さえつつ、自分の中で試行錯誤しながら答えを探し進めていくことが出来る。
それも1つ農業の面白いところかもしれません。

基本を応用しながら進めていくしかないからこそ、毎年毎年美味しいものが出来ることはとても尊いことだと感じます。

国見町の桃農家 松浦史昌さん


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