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43.パパ目線の妊娠→出産→育児日記〜その1 妊娠からの転身〜

先週note再開を意気込んだものの、気づけば日曜日。
バウンサーを揺らしながら書くnote。息子がご機嫌な内に書き上げる!!
そんな具合なので、少しずつになると思いますが、書き記していくぞー
(初めだけ少し暗い内容です。少ーしね)


【2021年】

10月8日

前日東京出張から帰ってきた僕は、ひどく疲れていた。
仕事で新しく与えられたポジションとミッションと向き合って半年が過ぎ、いつしか疲れを癒すなんてことを考えることすらなくなり、毎日少しの晩酌で酔っ払って少し寝ることだけが楽しみだった。

将来どころか、明日さえ迎えたくないし、何よりもそんな風に考える自分に気付いているのに、毎日惰性で生きている自分への自己嫌悪を感じる日々。


10月15日

一つ大きなタスクを終えたことがきっかけなのか、今思えばそれをきっかけにしたかっただけなのか、今となっては自分の本当の気持ちが分からないが、その日僕は会社に長期休暇を申し出た。
もうこのままの状態で走り続けることはできない。自分の感覚ではなくて、誰かが自分の肩をポンと叩いた気がした。

一つのタスクを終えたと言ったが、当時はそれくらい大きな仕事、いや爆弾を同時にいくつも抱えていた。が、幸い僕はその年に立ち上げた新規事業部を実質一人で任されていたので、僕が休んだところで、ただプロジェクトが進まないだけで、誰に迷惑をかけることもない。それは「休む=悪」と考えていた僕の罪悪感を少しだけ和らげた。

がむしゃら走り続けた10代、20代。
僕は31歳になって人生で初めて立ち止まった

立ち止まって何も考えない日々は、初めの数日こそ焦りや不安も感じたが、3日も経てばそれまでやりたくてもできていなかったことに身体はとられ、考えなければいけないのに考えられていなかったことで頭はとられた。

風呂掃除、家中のフローリング・窓ガラス拭き、衣服の断捨離。
一つ一つタスクをこなす毎に、部屋以上に自分の頭と心がクリアになっていく感覚があった。

また、上記に加えて、共働きの我が家において、毎食の料理は僕の一番のミッションになった。
献立を考え、買い出しをして料理をする。残った食材で次の献立を考える。栄養はそんなに考えていないけれど、今まで作ったことのない、ちょっと手の込んだ料理もこの機会に作ってみる。料理は立派なクリエイティブだ。

そんなことをしていたら、一日なんてあっという間だ。
ちゃんと生活するために生きる、それが人間の本来の姿なのかもしれない。


ただ、現代社会ではそんな平穏な日々ですら、見返り無しには得られない。
当然その長期休みには終わりがあって、復帰の日に近づくにしたがい、僕の心にはまたどんよりと暗い雲が覆っていた。


10月23日

復職予定日の前々日。

「おはよう!」

ベッドで寝ぼけまなこの僕に、妻がテンション高く言った。

「あー、おはよう。」

僕の目が覚めたのを確認した妻は、10cmくらいの棒状の何かをこちらにすっと差し出した。

「妊娠した!」

笑顔の妻に、起きて数秒の僕はうまくリアクションが取れない。

本当に?やったね!おめでとう!ハッピーバースデー!・・・

適切な言葉を必死で頭の中で探しながら、同じ瞬間に思ったもう一つのこと。

会社辞めよう。



いつか息子がこのnoteを読むこともあるかな。だとしたら恥ずかしいな。

ではまた。

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