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資本主義の掟~「雇われる」意義

 まもなく梅雨に入るそうですね・・・

しかも

ムシムシするそうですよ💦
 高温多湿が苦手な私として、一番いやな季節になります💦
 ところで、日常生活もようやく元に戻りつつありますね。
 海外の観光客も少しずつ解禁するそうで、今年の夏から秋にかけて、経済もようやく動き出しそうですね!

 まあ、地道にアフターコロナを見すえて展開していた事業者や地域の方々にとって、ようやくと言った感じでしょうか。
 後戻りをしないことを期待しながら、情勢を見守っていたいと思います。

さて

今回のnoteは、前回に引き続き「働き方」をテーマに書かせていただきます。
 前回のnoteはあまり評判がよろしくなかったようですが、コロナ禍になってから、組織に属さない働き方として注目を浴びているフリーランスですけども、フリーランス自体を否定しているのではなく、流行だからフリーランスになろうという、甘い考えを持っている人に向けて警鐘を鳴らしているのですので、誤解のないようにお願いしますね!

 前回のフリーランスの次は、「雇用」という働き方について、書かせていただきます。

▼「雇用」のメリット

 雇用されて働くことは、フリーランスと違って、経理からプロモーション、商品製造、交渉などの一連の幅広い作業を、それぞれの部署で分担できることから、多岐にまたがる知識を一手に引き受けてする必要がないことが、まずメリットではないでしょうか。

 また、雇用は会社務めを意味することですので、会社で働く人のリスクは大幅に軽減されます。また、保険制度が法令で義務付けられているところが多いことから、けがや病気、老後の保障、失業後の給付、業務中の災害補償と言った面も保証されています。
 つまり、「安定」を意味することになりますよね。

 このほか、前回も触れさせていただきましたが、労働者となる場合、労働条件の最低基準を規定した労働三法(労働基準法、労働組合法、労働関係調整法)をはじめ、最低賃金法などの安心して働ける環境を整備した法令に守られていることが大きなメリットではないでしょうか?

 労働者にとって、「安心・安定・作業分担」が個人事業主とは違って保証されていることが大きなメリットだと言えます。

▼搾取される労働力

 では、雇用されることはいいことばかりなんでしょうか?
 これは働く人の考えによるのですが、安心・安定・分担が保証されるのであれば、給料が一定額をもらえて、自分の時間を仕事に捧げてもいいですよとか思っている人には有効な働き方だと思います。

 中高生で習ったと思いますので、名前は聞いた人が多いかと思いますが、難読と言われている一冊でもあるマルクスの「資本論」によりますと、雇用者(会社)と労働者の関係を以下の図のように書かれています。

 会社と労働者は法的には平等であり、会社は労働の対価として「給料」を払い、労働者は給料の対価として「労働力」を提供するということです。
 これが本当の「等価交換」であれば何も問題は生じないのですが、それぞれの立場の違いがあり、それぞれの等価交換になっていないケースが増えてきています。
 1日8時間労働の場合の労働の搾取のイメージを書かせていただいていますので、下の図をご覧ください。

労働の搾取のイメージ
※「高校生からわかる「資本論」」(池上彰著)より引用

 つまり、会社を維持するだけであれば、8時間労働でなくても可能ということです。
 仕事量って平準化しているわけではないので、月単位だとか、時期によって大幅に異なるため、きっちりとこのようには分けられませんが、1年通してみて、平均するとこんな感じになったりします。
 このほか、労働裁量性という、いわゆる、みなし残業も含めた給料形態だとどこまでが基本給に含まれ、どこからが時間外手当になるのかという、一種のブラック企業の温床と指摘されている給料体系も法律で認められています。
 このほか、労働力が一時的に不足する場合は派遣社員を雇ったりして、不足の労働力を補ったりするわけです。
 でも、そういう人たちって、その忙しい期間が過ぎると、契約延長がなかったりして、失業状態になったりします。
 会社の立場で考えると、固定費になる人件費はできる限り抑えたいという意向があるのはわかりますが、人材を育てるという意識がなさすぎるのもどうなのかなと思ったりします。
 加えて、社会に投資せずに、さらには自分の会社の従業員にも還元せず、内部留保を増やすだけの会社もいかがなものかと思ったりもします。

 マルクスの「資本論」をわかりやすく紹介しているサイトがありましたので、もっと知りたい人は下記のリンク先よりご覧ください。

▼安定・安定をとる前に

 自分の目標もなく、ただ生活するためだけに働いているのであれば、雇用という形態で働き続けてもいいと思いますが、特にコロナ禍の中で、経営が厳しい企業も増えており、雇用調整助成金で従業員を雇い続けている企業もかなりの数があるわけです。
 経営が厳しくなった場合や、企業ブランドの大きさもあることから仕事のクオリティが下げられない場合など、給料は上がらないどころか、サービス残業が増え続け、ひどい場合は、職場で仕事せずに自宅や、自腹を切ってコワーキングスペースなどを借りたりして、闇残業をしている管理職も相当数おられます。
 それこそ、平成バブル期の時のCMにあった「24時間働けますか?」というフレーズが、令和の時代になっても大手を振ってはびこっているのです。

 ここまでいくと、果たして「安心・安定」な働き方なのかと耳を疑いたくなります。
 現に、安定の最たる職種である公務員、特に公立学校の教師などは、学校行事だけでなく、クラブやPTA、そして生徒指導と言った業務まで仕事として入っており、しかも学校側も知っていながら黙認している状況があるわけです。

 自分の人生でありながら、家族やプライベートの時間を割かれ、仕事に大半の時間を奪われてしまい、そういう人生って果たして楽しいのでしょうか?

▼働く意義を見直す

 お金のためだけに働くことは、個人的な意見ですが、ナンセンスだと思っています。
 もちろん、日常生活を営むに当たって、最低限の収入がなければできないわけですが、「安心・安定」を求めるがために、プライベートや自己研鑽の時間を削り、好きでもない仕事をするのは違う話だと思います。
 ただ、雇われて働く自体を否定することではありません。
 冒頭でもお話しましたように、作業分担という役割があります。作業を分担できることは、自分一人で全てをやる必要がないのです。
 学生時代に学ばなかったことを社会に出て初めて学ぶことって、往々にしてあります。これを全て一人ですることになると、不慣れなことやスキルやノウハウのないことをやらなければならないこともあり、ストレスになるし、また不安を抱えながら仕事をしなければならないわけです。
 そういう意味では、雇われて働くことで、先輩や上司の人に教えてもらえる機会をいただけることになります。
 つまり、給料というお金をいただきながら、知らない知識を学ばせてもらえる学校なんです。

仕事はお金がもらえる「学校」

 嫌々やっている仕事には価値がありませんが、自分の仕事も見方を変えれば、例えば自分のスキルを上げる場であったり、色んな人を会って話をすることで自分の知らないことを知る機会につながったり、今している仕事でも価値は見いだせるのです。
 お金のためだけで働いていると、そんな価値も見いだせません。
 働く意義を「お金」ではなく、「時間・空間・経験」とすると、違った価値観が見えてきます。

▼働く価値を見直すワークショップ

 お金のためだけに働かないために、考え方を変えていくワークショップとして、今月16日(木)から始まる「ミライ・カガヤク・ワークショップ」を開催します。

 また、何かやりたいことはあるけども、一歩が踏み出せない人向けに来月7月7日(木)に「なりわいテーブル」プレ講座を開催します。

 今の働き方に疑問を持っている人は、ぜひご参加ください。

 終身雇用が崩壊した今の日本において、ずっと同じ企業で働くことでスキルも経験も給料も停滞してしまうことになるのであれば、違うフィールドで働くのも一つの選択肢だと思います。
 コロナ禍でオンラインミーティングシステムが充実してきたこともあり、会社に行って働くという時代は少なくなりそうですので、アフターコロナを見すえて次の時代に備えた働き方を考えてもいいのかもしれませんね。

 次回のnoteは「働き方」最終章として、バリュー・リノベーションズ・さの(VRS)が提唱する新しい働き方について書かせていただきます。
 これから蒸し暑い日が続きますが、みなさん、体調を崩さないようにしましょうね💦


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