「ベンチャーファンド」をつくってみた。
瀬戸内VCというベンチャーファンドを組成するにあたって、あまり情報獲得がうまく行かなかったので、これから「VCつくりたい!」って人(いるのかな?)のために情報をまとめておきます。
独立系のVCをつくることの意義や、すでにサイズの大きいVCにジョインすれば、みたいなのは一旦置いておいて、シンプルにつくり方ですね。
つくり方
はじめにまとめておくと、大きくやることは2つ。
①LLP(有限責任事業組合)の組成
②LPS(投資事業有限責任組合)の組成
です。
で、それがそれぞれ下記が必要になります。
①LLPの組成
LPSは、GP(無限責任組合員)とLP(有限責任組合員)から構成されるんですが、ベンチャーファンドの立ち上げを行うメンバーがそのまま個人としてGPになってしまうと無限責任を負うことになり、「流石にそれはちょっと重過ぎない...?」ということで、実質的に有限責任にするためのスキームです。
もちろんこれは、他のLPさんにとってのデメリットにもなりうるので、このスキームを採用することを説明することは重要だったりします。
②LPSの組成
シンプルに、お金を出してくれる人(適格機関投資家+「等」)と、LPS契約を締結+実際の振込みで達成できます。
僕たちはこの「適格機関投資家」の方にジョインしてもらうのがめちゃ大変でした...。一説によると、他のVCさんは既に懇意にしている適格機関投資家さんがいらっしゃって、その人と話をつけた上で組成するみたいです。
僕らは何も情報を持っていなかったので、めちゃ苦労しました。。
それこそ金融庁さんにある「適格機関投資家に関する情報」から「岡山」で検索して順に連絡していく、みたいなこともやりましたw
必要な費用
衝撃のやすさです。
内訳はこんな感じです。
つまり、
10万円でVCつくれます。
大事なことなので、もう一度言っておくと
10万円でVCつくれます!!
このあたりブラックボックスで、誰も知らないんじゃないんですかね?
僕らが使った一式の資料をプレゼントしたら、頑張り次第でまじで10万円でVCつくることができます。
具体的な進め方
実際にVCを組成したい方は、3つのアクションが必要かなと。
①適格機関投資家をみつける
上述したようにすでに関係があるならそのままで。ないなら先にここをしっかりとみつけるのがよいかと。
②LP候補者を見つける
どのサイズのVCにするかにもよりますが、本VCにお金を出してくれる人を探していきます。適格機関投資家「等」に該当するかどうかはチェックしないといけないので、そこは注意が必要。
③伴走してくれる専門家をみつける
いくら「10万円でできます!」といいつつも、流石に完全に自分だけでやるのは怖いです。
扱う金額が大きくなりますし、VC側のミスでスタートアップ企業の成長を阻害するなんてことがあったらたまったもんではないので、さすがに専門家を入れたほうがいいと思っています。
特に、金商法部分と、登記実務部分は、自分でやるの超大変。
僕は早々に諦めました。
ここは専門家にお願いするのがいいと思います。
(ちょっと状況変わってるかもしれないので、直接のリンクは削除しました。ご興味ある方は、DMください。※必ずしも紹介を約束するものではありません。ご了承ください)
気になる金額感ですが、これは専門家によってまちまち。
大手だと◯千万円的なところも...。
大体のイメージとしては、VC調達総額の◯%みたいな話になります。集まってから支払うことも可能だったりするので、一度専門家とカジュアルに話をしてみるのをおすすめします。
まとめ
ざくっとまとめると、こんなかんじ!
こういうのって、どこかの誰かが実際作ってるわけなので、ちゃんと調べて実行すれば必ず作れます。難易度はG(最低ランク)です。これくらいはできないと他のハンターに笑われます。
この前提を持っているかどうかで、活動の幅が変わっちゃったりするので、「つくる」ってオプションを常に頭の片隅にでも置いておいてもらえたらいいなーって思います。
結果できあがったのがこちらの瀬戸内VCです。
キックオフイベントは、瀬戸内エリア最大のイベントになりました。
つくるのって楽しい…!!
おしまい。
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