小説 | 僕の名前は「桃太郎」
僕の名前は桃太郎。
冗談だと思うかもしれないけど、桃から生まれたから桃太郎。
じいちゃんとばあちゃんがそう言ってた。
じいちゃんが芝刈りに行って、ばあちゃんが川で洗濯してるときに、ドンブラコドンブラコって流れてきたらしい。驚きだよね。
ありえる?そんなこと。
ただ、じいちゃんばあちゃん好きだし、二人がそういうならそうなんだろう。それでいい気がしてる。だから、桃太郎って名前も気に入ってる。
ある時、鬼の噂を聞いた。
悪いことをしているらしい。どう悪いことをしているかはいま