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緑色の島風〜沖縄ライフありんくりん〜 vol.02|『紅型を暮らしに』(2022年3月号)

オキナワをもうちょっと知りたくなるマガジン「ハイサイ!ウチナータイム!」に寄稿している原稿を転載しています。
最新版はコチラからご覧ください。

紅型はパッと目に入った瞬間から「沖縄感満載」の空気感を作り出してくれますね。
デザインといい色合いといい、視覚を刺激する美しさに惹きつけられます。
伝統的な図柄も良いし、若い作家さんならではの新しい世界観も良い。それぞれに輝きが放たれているのが魅力的です。

最近迎え入れた紅型アイテムは、プリント地のストールです。
手染めではないですが、その分気軽に使い回せそうな一枚。

実は1月の大きな新年会用に新調したものの、昨今の事情により会が延期になり…(涙)、どのタイミングで解禁しようかと様子をみているところです。

さてせっかくのテーマですから、紅型について相当にザックリとお話ししたいと思います。

紅型は「型染め」といわれるもので、型の上から糊を引き、糊が付いていない部分に色付けをして染めていく伝統工芸です。
大きな特徴は、
● 色鮮やかな色彩
● 四季を全て詰め込んだような図柄
●「隈取り(くまどり)」と言われる縁取りが織りなすコントラストとグラデーション
といったところでしょうか。

ザックリついでに「知っていると通っぽい?」トリビアなネタを一つ、隈取りについて。
隈取りとは最初に染めた色の上から濃い色で縁取りしたり、ぼかして陰影を付けたりと、立体感を出す技法です。

この工程により全体がグッと引き締まり、動物や植物が生き生きと描かれるという職人技ですが、伝統的な隈取りには、「先に染めた●●色に合わせられる隈取りの色は、□□色と■■色」というような決め事があります。
隈取りの色を好き勝手に決めることはNGなのだそう。

沖縄の気候に溶け込み誰もが美しいと感じる色彩美が、長年の伝統として受け継がれているというわけです。
とはいえ明確なルールがありつつも、工房によって色の具合は千差万別。一言で「赤」と言っても、各工房各様の赤色があり、同じようにはならないないというその妙がまた、興味をそそります。

紅型について話す機会が訪れるならば、隈取りについては是非とも堂々とお話しくださいね。

最後に、伝統を守りながら時代に合ったアイテムを多数展開している工房をご紹介します。
プレゼントに選ぶなら、こういったものも良いかもしれません。

名前を入れることもできて手染めですから、それこそ一点もの。
今どきの家庭事情を考慮したサイズなのもポイントが高いです。

(参考)
紅型プリントストール BINRYU 
子供の日アイテム 城紅型工房 

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