美大卒ニートの日常 #5

新年あけましておめでとうございます。
皆様いかがお過ごしでしょうか。

私はというと、±で言うとちょっとマイナスな年末年始だった。
クリスマスも終わった26日の朝、鏡を見ると、なんともおかしな感じに右頬が腫れていたのだ!腫れているから、右頬が漫画のようにぷっくりツヤツヤと光っている。え〜。困るんですけど予兆もなしに。てかウケるんですけど。と思わずニヤつくも、腫れているから右頬が上がらずニヒルな笑みを浮かべた女が鏡の中にいるだけだった。元来歯医者が苦手な私だが、流石に腫れすぎているので行きつけの歯医者のHPを調べる。すると12/25〜1/9までガッツリ休みに入っていた…従業員だったら本当に最高なんだけどさ。ちょっと今日だけは開けておいて欲しかった。仕方ないので昔行っていた別の歯医者に電話。早く治したいという思いが気まずさにまさった瞬間である。
「なるべく早く伺いたいのですが…」
「今日の16:30から空いてますよ」
とのことで一旦安心。歯医者に着くと、うがい用の水がコップではなく、学校の水飲み場のような直接飲むシステムだった。こんなのだったっけ?前に通っていたはずなのに全く覚えていなかった。
検査など一通りしてもらう。昔の虫歯の被せ物に隙間ができ、そこが膿んでしまっているそうだ。
「これは何度か通っていただく必要があります。」
そうなのか…嫌だな…「何度かってどのくらいですか?」という当然の疑問が湧いたが、口を開け呂律が回らない状況で聞けず。
「腫れ感もしばらくは引かないと思います。」
そうなのか…嫌だな…このおかしな顔で年越しかい…
帰り、受付で歯医者さんに聞けなかった質問をお姉さんにする。
「何度かってどのくらいですか?」
「何度かというのは今は分かりかねます…」
「腫れも何度か通わないと引かないってことですよね?」
「そうですね〜治療が進むうちに徐々に引いていく感じになります」
「そうですか…」
マスク生活だったのが唯一の救いである。薬をもらって帰宅。一刻も早く治したい私は明日も予約を入れた。

翌日、わずかな希望にかけ、治療が始まる前に歯医者さんに質問。昨日お姉さんは無責任なことが言えなかっただけかもしれないからだ。
「あと何回くらいで治りそうですか」
「そうだね〜あと10回くらい必要かもしれない」
「腫れもそのくらいで引いていく感じですか」
「そうだね〜」
絶望…絶望的だ。10回は多すぎるって。年末年始なのがより一層最悪だ。変な顔で年越し決定。
「口あいてくださーい」
関係ないけど歯医者さんってなぜ「口開けてください」ではなく「口あいてください」と言うのだろう。いろんな歯医者を転々としたが、全員そうなのだ。これでは、私にではなく口に直接話しかけているようだ。いや、話しかけていると言うより祈りに近い。あいてくださいという言葉をそもそも他で聞かない。

次の予約は1/11になった。それまで変な顔というわけだ。とほほ…
と思われたが、実はもう腫れは無くなっている。どうやら薬のおかげらしい。
ちょっと〜大丈夫だったじゃ〜ん(バシッと肩のあたりを叩く)
が、意外と早く引いた腫れも、「そうだね〜あと10回くらい必要かもしれない」の絶望には勝らない。よって、±で言うとちょっとマイナスな年末年始。

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