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私のクラシック好きの原点

今でこそ、クラシックが大好きなクミタですが、遡ることウン十年前。小学生の頃、学校の課外授業かなにかでオーケストラの演奏を聴いたとき、あまり楽しめず、ちょっと退屈だった記憶があります。
同じ頃、どうして始めたのかは覚えていませんが、週一でピアノのレッスンに通っていました。今でこそピアノの演奏も大好きですが、この頃は、レッスンの前1時間くらいで必死に練習し、義務感で行っている感じでした。あと、めっちゃ緊張しいなので、ピアノの発表会というものがとても苦手でした。

そんな私に、音楽の楽しさ素晴らしさを教えてくれたのは、間違いなくドラゴンクエストであり、すぎやまこういち先生の曲でした。

中学生になると、ドラクエ好きの友達ができて、そのお友達がドラクエ交響組曲のCDを貸してくれました。そこで、ピコピコ音だったドラクエの数々の名曲を、はじめてオーケストラバージョンで聴くことになります。
その時の衝撃を今でも覚えています。

めちゃくちゃかっこいい!(←語彙力)
全ての曲に鳥肌たちまくり。課外学習で聴いた時、あんなに退屈だと思っていたオーケストラの演奏が、こんなに美しいものだったなんて。
オーケストラに対する認識が上書きされた瞬間でした。

そのCDには楽譜が付いていて、私はそれをコピーさせてもらい、ドラクエの曲をピアノで練習しまくる日々が始まります。
その楽譜、CDの付録なので、めっちゃ小さいんですよ。今だったら拡大コピーしなければ絶対見えない(笑)
レッスンがあるからと、なかば義務感で弾いていたピアノでしたが、ドラクエの曲を弾くようになってからピアノを弾く楽しさに目覚めました。大好きな曲を自分で弾けるようになることがこんなに楽しいなんて!
そのきっかけをくれたのは、すぎやまこういち先生でした。

ピアノだけでなく、演奏することに興味が湧き、部活も途中から吹奏楽部に切り替えました。もう私の中で「音」を「楽」しむ「音楽」を教えてくれたのはすぎやまこういち先生で間違いありません!

ドラクエ1,2くらいまでの曲なら一人で弾ける曲も多いのですが、楽譜が3段になってしまうと、当時の私の技量では、一人で弾くことができません。そんな曲は、ドラクエのCDを貸してくれた友達と連弾という形で弾きました。

私はもっぱら伴奏部分。友達は主旋律。

なので、私の家からはピアノの音が四六時中、ドラクエの伴奏部分のみ聴こえます……。

チャチャズッチャッ ズッチャッ ズッチャッ ズッ
チャチャズッチャッ ズッチャッ ズッチャッ ズッ

とか

テロリロテロリロテロリロテロリロ

とか

チャズッチャズッチャー テッテロデン
チャズッチャズッチャー テッテッテ

みたいに、単体ではわけわかんないメロディーが響き渡っておりました。
たまに隣に住むおばちゃんから

「柑ちゃんはいつも不思議な曲を弾いてるねぇ……」

と言われました。なんというか、ほんとその節は大変ご迷惑をおかけして申し訳ありません。

のちに、とても過酷な環境の中での作曲だったことを知り、さらに「すぎやま先生!」と前のめりに叫びました。
これです。↓

ゲーム中は効果音が入るから、実質2音で表現してたとか……。
恐ろしいです、すぎやま先生!


そんなこんなで大人になった私は、ドラクエコンサートのサプライズで、一度だけ、すぎやまこういち先生にお会いしたことがあります!
その時の歓喜のツイートがこちらです。

オーラが半端なかったです。

私とすぎやまこういち先生の出会いはドラクエだと思っていたのですが、子ども心にCMを観て惹かれて仕方がなかった『シリウスの伝説』という映画の作曲がすぎやまこういち先生でした。
めちゃくちゃ親に頼み込んで、母と一緒に観にいった最初で最後の映画でした。物語も映像も音楽も、とても素晴らしかったです。
大人になってから懐かしさで観直したら、音楽がめっちゃドラクエで気づきました。

数々の素晴らしい音楽をありがとうございました。
すぎやまこういち先生の曲は、私の人生を確実に豊かにしてくれました。
心からご冥福をお祈り申し上げます。


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