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キャリア迷子 5

理解されないことを、恐れない

外国人向けの日本語教師になるにはどうしたらいいか?
業界的にはいずれか1つ当てはまることが必要ですが(2023年1月現在)、私には選択の余地がありませんでした。

  1. 日本語教育能力検定試験 合格

  2. 日本語教師養成講座420時間修了

  3. 大学または大学院で日本語教育主専攻(副専攻OKのところも)

大学や420時間の研修に行く時間も金もないし、一択でした。年に1回、12月しか検定試験がないので、年末に退職して1年かけて受験生活を送りながら合格を目指すことにしました。

「日本語教師になりたくて辞める」は、後からそう決めましたが、本当は「辞めたくて辞める。辞める正当な理由を探すために、次のキャリアを真剣に考えた。」です。会社を辞めたくてしょうがない理由はいくつかあったのですが、人間関係と大企業風情の社風に辟易した、ということにしておきます。

辞めることを決意しました。だんなさんは放任主義なので、特に何も言いません。会社に言いました。同僚に言いました。「日本語の教師?どうして?」「ん?英語の先生?」いまだに、英語の先生だと勘違いされますが、いいんです。一方で、「自分のやりたいことを見つけられて、うらやましい。」「◯◯さんらしいね。かっこいいじゃん。」「えー、会社辞める勇気なんてないよ。」「◯◯さん、なんでもできるから。」と言ってくれる人もいました。こそばゆい反面、「決断するまでに、真剣に悩んで行動しましたけどね」と内心の気持ちは隠しつつ。

大好きな仲間たちとのお別れは寂しいですが、今生のお別れではありません。ご縁があれば、また会えるさ。

退職が公になったあとの清々しい気持ちで残りの仕事をしていた時、たまたま隣にあった空席に、元上司のNさんがひょっこりやってきました。数年ぶりのご対面。????? なぜここに???コンサルの仕事で我が社に入っていて、たまたま出勤日で来ていたとのこと。
わたし「実は、退職するんですよね。」
N氏「まじか、仕事紹介するよ。」
この方とは本当にご縁です。こんなタイミングで、よくぞやってきてくださいました。仏か天使か。

他にも、個人事業主か会社設立か、節税のことなど、色々教えてくれました。

退職するその日まで、いや今でも、おそらくなぜ私が日本語の先生を目指したのか、きっとだれも理解していなかっただろうと思います。でもいいんです。自分がそう決めたことに揺らがなければ。

その年の12月末に、長くお世話になった会社をするっと退職。有休消化後の3月に個人事業主として登録。Nさんに単発のコンサル仕事をもらったり、時短派遣に行ったりして日銭を稼ぎつつも、仕事はない日は終日図書館に詰めて勉強し、翌年12月の試験で無事に一発合格しました。その間、italkiではプロではない会話相手の先生として、色々な国の色々な学習スタイルの生徒さんたちに出会い始めていました。

座学しかやってないので、安月給覚悟で下積みするか。日本語学校の初任教師向けのクラスとか受けて、そのまま学校に応募しようと企んでいました。

ここでまた、次の大きな選択肢が。

つづく(いつ終わるんだい)


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