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【実践報告】「旅行に行くから、日本語を教えて」への対応方法

プラットフォームで日本語を教えていると、一定数入ってくるのがこのケース。円安も追い風になり、インバウンドが増えていることは観光地や繁華街で何度も実感しています。

「◯月に日本へ旅行に行くから、日本語を勉強したい」

こう言われたとき、何を確認して、どんな目標設定をして、レッスンをスタートしますか?お気に入りの教科書、あるいは十八番(=使いまわしできる、得意のレッスンプログラム)を決めておけば、それで解決でしょうか?

どんな場合でも、学習者さんの日本語は今どのレベルで(レディネス)、日本のどこで日本語を使って何ができるようになりたいか(Can−Do、達成したいこと)、を確認するのが大切だと考えます。日本のどこへ、誰と旅行をするのか、どんな経験をしたいのかによって、学習内容は自ずと変わってきます。

せっかく1 on 1 のレッスンなのに、誰にでも当てはまるような型通りのレッスンを提供するなんて、学習者さんにとって非常にもったいないと思いませんか。準備する側は手間がかかりますが、Only Oneのレッスンを作る面白さも味わえます。

昨年は下記のような例を書きましたが、少し異なる例を挙げます。
今回の学習者さんには、どんな教材を使ってレッスンしているでしょうか。


■学習者プロフィール

居住地:アメリカ
経歴:エンジニア
年代:30代、独身
語学:学生時代、中国語を学んだことがある。日本語は独学で半年ほど(GENKI I,IIを使用)
趣味:音楽、旅行、など
レッスンを取ろうと思った動機:友達と一緒に日本に旅行に行くことになったが、誰も日本語を話せない。どうせ行くなら、勉強しておきたいと思って一人で勉強を始めた。半年間Genkiで独学していたが、会話の練習が必要だと感じ始めた。

↓ ぜひ、考えながら続きをお読みください

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