(76)レスパイト入院③

今や、ネットでいろいろな情報を受け取れるから、いいことも、そうでないことも、つい情報収集してしまう。認知症での在宅介護、入院、施設、一体どれが一番なのか?どれが正解なのか。徘徊が始まると、やはり24時間体制で見守りが必要になってくるし、留守番してもらっている間に徘徊されることもありえるし、自分で帰ってくることができないのなら、それは在宅介護の限界だ、という考えを目にすれば、義父を入院させたことは間違ってない、と自分を納得させる。しかし、優しく笑顔で認知症の親を在宅介護していらっしゃる方のYouTubeを拝見していると、私は力不足だったのでは、努力不足だったのでは、もっと頑張らないといけなかったのでは、といった自責の念が出てくる。どこかで親戚の目も気になっている自分がいる。義父が入院してから、毎日、なぜ入院してもらっているのか、を無意識に1人で自問自答していることが多い。まずは義父の徘徊が増えてきて、徘徊中に命の危険さえあること、義父の認知症のひどい状態に義母が耐えきれずに体調をくずしかねないこと、その2人のサポートが同居家族でも難しくなってきていたこと、大まかに分けるとこの3つが大きな理由になると思う。もし、直近の徘徊のように、疲れ切ってる義母が義父の徘徊を止めることなく見送って、そのまま交通事故にでもあって義父が帰ってこなくなったら、義母はどんな気持ちなのか。もし、私が家にいてるのに義父の徘徊に気づかず、徘徊中に事故にあってしまったら私はどうしたらいいのか、そんな、まだ起こっていない未来への不安の気持ちも入院にいたった理由の1つだ。義父の入院を伝えた人からは、「入院させてもらえて本当に良かった!」と言う言葉と、「入院、かわいそうに」と言う言葉の両方があった。やっぱりそのたびに自問自答する。これであっているのか…と。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?