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東京砂漠に咲いた花:たまたま乗った地下鉄で見つけた小さな幸せ

今日乗った地下鉄の中でまた良い出来事があった。

私の乗った車両には友達同士と思しき高校生の男の子二人が乗っていて、彼らの隣には空き席があったのでそこに座ろうとしたら、間にサラリーマン風の男性を挟んで一人飛び石で座っていた男の子が移動しようとしていることに気が付いた。彼らは三人組だった。(せっかくだから隣同士で話したいよね)

気を利かせてすかさず「あ、どうぞ」と無言の笑顔で向かい側の席に座るべく方向転換。すると私の背後から来た女の子がすかさずそこにドンッと座った。(あーもう)

苦笑いで目を見合わせた一人の男の子と私。サラリーマン風の男性の向こうの男の子も一度は上げた腰を元の席に戻しながら「おねえさんありがとう(*)」という感じで私に小さな会釈をした。

*おばさんかもしれない

数駅を通り過ぎて私の降りる駅が近づいてきた。席を立って降りる準備をしていると、男の子たちが私と目を合わせようとしているのに気がついた。

その視線に気づいて目をやると、三人ともが示し合わせたわけでもないのにそれぞれ笑顔で無言のありがとうの会釈をしてくれた。この東京砂漠でちゃんと目を合わせて、こんなに素直に感謝を表現してくれるなんて。見知らぬ他人との笑顔だけの挨拶。言葉は交わさなかったけど、心が通じ合ったと思える体験だった。

今日はパリッとスーツを着て都会的な雰囲気だった私だが、東京砂漠にも実は田舎マインド溢れるフレンドリーなおねえさん(←しつこい)がいることが伝わっただろうか。

これからも彼らが良い大人(←自分で言う)とたくさん出会って、いい大人に育っていきますように。と、そっと外野から見守るおばさんでした。

あと、私よりきっと年下のお母さんたちにも外野からお礼を言います。息子さんたちいい子に育ったね。ありがとう。


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