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2022#3 辛かった日々

離婚はしたくない。
それがわたしの思いだった。

元夫も離婚までは考えていなかった。

浮気がバレて気が楽になったのだろうか
夫は開き直るようになった。

元に戻りたいわたしと
彼女と別れる気のない夫

週末に帰ってくる夫に
嫌われないように気を使い
夜になると
また女の元に戻る夫を見送った。

わたしは一体何をやっているんだろう。
自分でも分からなかった。

始めのうちは、今までと変わらず
日曜日には帰ってきていた。

それが
だんだん帰って来なくなり

年末になる頃には連絡さえも取れなくなった。


この頃のわたしは
もうどうにも出来ないところまで
追い詰められていた。

消えてしまいたい。

わたしが死んだら、夫は悲しむのだろうか。
自分のしたことを悔やんで苦しめばいい。

何度もそう思った。


友人に相談しても、
夫の事を悪く言われるのが辛くて
相談も出来なくなった。

親にも姉妹にも言えなくて

占いに助けを求めた。

占いはあくまで占いだということは分かっている。
それでも、
来年には良い運気が来ますよ。
その言葉に救われた。

来年までは頑張ろう。

来年になればきっと良いことがある。
来年になればきっと夫は帰ってくる。

それだけを信じて
なんとか年を超えた。


今から思えば
あの年末年始が1番辛かったと思う。

まるで何かに取り憑かれたように
連絡の無い夫のことばかり考えていた。

本当に苦しかった。

今までの人生で、こんなに苦しかったことはなかったと思う。

自分は要らない人間なんだと思ったし
自分なんて居ない方がみんな幸せなんだと思った。
自分の全てを否定していた。

真っ暗な部屋に閉じ込められているみたいで
何か分からない恐怖と不安でいっぱいだった。

自分の置かれている状況も受け入れられず
冷静に考えるなんて出来なかった。

感情に振り回されて
子供達の前でも、うまく笑えなくなっていた。

抜け殻みたいだっと思う。

自分では分からなかったけれど、
後で息子に、
死ぬんじゃないかと思ったと言われたとき

子供達はどんな思いで、わたしの事を見ていたんだろうと涙が止まらなかった。

生きていて良かったと思った。

わたしには子供達が居た。
だから死ななかった。
死ねなかった。





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