10月22日(日)
先週は金木犀の香りが町中を包んでいました。道を歩いていましても、目ではなく香りで金木犀の木があるのに気が付きます。香りに導かれて金色に輝く花を見る時に「神に感謝します。神は、わたしたちをいつもキリストの勝利の行進に連ならせ、わたしたちを通じて至るところに、キリストを知るという知識の香りを漂わせてくださいます。」(コリントの信徒への手紙二2章14節)という御言葉を連想させます。
先日熊取教会の礼拝説教のご奉仕にお出で下さった井上隆晶先生は、東方正教会を研究されておられます。東方正教会では、礼拝全体を通して主の御言葉を味わうという信仰であり、「立つ、かがむ、ひれ伏す、十字を切る、ろうそくを立てる。耳で聖歌を聞き、祈りを聞く。目でイコンを見、司祭の動作を見、口で聖体を食べ、十字架に接吻する。鼻は香りをかぐ。つまり五感全体で礼拝する」と言われました。そこで都島教会でもお香を焚いておられるそうです。
良い季節になり日曜日にさまざまな行事が行われています。来週は公民館まつりでY.Mさんがお休みとのことです。皆さまお元気で、地域でもご活躍されるのはうれしいことです。
最近、杉本昌隆著『師匠はつらいよ』というエッセー集を読みました。杉本氏は、先日「史上初の将棋界の8つのタイトルをすべて制覇」という偉業を成し遂げた藤井聡太八冠の師匠です。杉本氏は、「少し恥ずかしそうにほほ笑む藤井聡太の師匠」として有名になっていますが、2022年に通算600勝を達成し「将棋栄誉賞」を受賞された実力者です。杉本氏のエッセーには、御自分の失敗談やおやつ談義などの外に弟子へのエールなどが控えめにしかし愛情あふれる言葉で書かれています。このように少しも偉ぶらない杉本氏が師匠だからこそ、藤井聡太八冠が誕生したのだと思いました。どのページもクスッと笑え、心の緊張がとれていやされるとても良いエッセーでした。
10月 15日・礼拝説教要約
説教「心を一つに」 濱田美惠子牧師
コリントの信徒への手紙一 1章1-17節
パウロはコリント教会で分派争いがあることを知らされた。信者たちが誰から洗礼を受けたかということで自らを高め他の人を非難するようなことが起こったのである。これは日本の教会でも時折見かける光景である。コリント教会では「わたしはパウロにつく」「わたしはアポロに」「私はケファに」「わたしはキリストに」などと言い合う争いが起きていたのである。そこでパウロは、「キリストはいくつにも分けられたのか」と問い、ただ「十字架のキリストの福音」を受けて心を一つにし、それぞれがキリストに固く結びつくよう勧めた。大事なのはキリストの十字架の福音を告げ知らせることである。