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わたしがまだ中国に残っている理由を考えたら、中国でなくても良かった件

わたしは中国で現地採用された日本人です。

ですから駐在員のように高給取りではありません。また日本語教師って職業は給与的には恵まれていないと言われますが、それは中国でもおなじ事です。月に何万元も稼げるようなお仕事ではありません。

それでも、日本で日本語教師をするよりは、中国でお仕事したほうが時給で換算すると条件は良くなると思います。

でも時給が高いって理由だけで、中国は素晴らしい場所だと言うつもりもありません。お給料が良くても、家賃が高かったら使えるお金の量は変わりませんし、同じサービスを受けるなら日本のほうが間違いなく楽しめるからです。

とはいえ、8年も中国で暮らしていて、さらに今年の7月に完全帰国するつもりだったのに1年延期しようと思うくらいですから、中国生活にメリットがないわけではありません。

それで、今日は自分がどうしてまだ中国に残っているのかを書いていこうと思ってます。

外国人という身分が心地良い

日本滞在中に外国人と間違えられるわたしは、中国でも外国人扱いを受けます。韓国人か日本人のどちらかわからないと言われたり、香港人や台湾人と間違えられることもあります。中国にとって香港や台湾は外国人ではありませんが・・・間違えられるってことです。

この中国人ではないという身分が、心地良いです。もう少し詳しく言いますと、中国人とおなじ事をしなくても良いという状態に気楽さを感じます。また彼らは日本人を知りませんので、わたしが気ままに振る舞っていても「日本人だから、そんな感じなんだろう」と勝手に判断してくれるのも気が楽です。

さらに言葉が通じないというのもメリットです。

昨日もヘアカットに行きました。美容師さんは陽気にいろいろ話しかけてきますが、「ちょっと何言ってるかわからないな〜」と言うだけで、お話しは終了します。会話を続けるのに疲れを感じるわたしにとって言葉に壁があるというのはメリットしかありません。

不都合を受け入れやすい

日本にいるときは夫婦共に自分の車を持っていましたし、わたしは二輪が大好きなのでバイクも自転車も所有していました。

でも中国では違います。自転車は持っていますが、バイクも車もありません。もちろん車は購入できるのですが、収入に似合わない買い物になりますし、所持するだけでコストがかかります。

それで、車なしの生活を行っていますが、中国では「そんなモノでしょう」という気持ちで現状を受け入れることができます。もちろん、これは私たち夫婦に子どもがいないことや、地下鉄の駅近くに住んでいることも関係しています。

しかし、不都合を受け入れて、代わりに車の維持費という負担を手放すことができているというのも中国生活を続けられる秘訣だと思います。

日本に帰って、車やバイクを手配することを考えるとちょっと憂鬱になるくらい考え方が変わってしまいました。

ここでできた人間関係が好き

今まで、山形市・大阪府八尾市・兵庫県神戸市・広島市・福岡市などで生活したことがあります。それぞれの場所に良い友だちがおり、今でも仲良くしている人が大勢います。

それと同じく、中国でできた友人たちもいます。日本人だけではなくて、中国人・韓国人・アメリカ人・カナダ人・フランス人などなど多くの背景を持つ人と仲良くなり酒を飲み盛り上がります。

恐らく中国を離れてしまうと、今生の別れとなる友人たちのことを考えると、もう少しこの場所にいて関係を楽しみたいという気持ちになります。

こういった関係は貴重なものですし、日本ではなかなか味わえないなと思ってます。もちろん特定の仲間と長期にわたる関係を築いていくというのも魅力的です。

でも、転勤族の家庭に育った自分に10年単位で時間を過ごした友人は数えるほどしかいません。それで、8年という時間をかけて培ってきた友人関係をもう少しキープしたいと思うのは自然なことではと思ってます。

なんだか中国だから残りたいってことではなくて、ここでの人間関係が心地良いって結論になりましたが、これがわたしの正直な気持ちです。

それで、もしかすると人間関係が希薄な場所で、気のあった友人たちと過ごせるような場所を見つけられたら、別に日本でも他の場所でも良かったりするのかなとも思います。

妻様にその話をしたら「ハワイがいい」そうです。ハワイってそういう場所ではないような気がしますが・・・。きっとどんな理由があっても「ハワイがいい」のでしょう。

今日も最後まで読んでくれてありがとう。また明日。

ぜひぜひ、サポートをお願いします。現在日本円での収入がなく、いただいたものは日本語教材や資料の購入にあてます。本当にありがとうございます。