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欲しいものはお金という答えは決して寂しいことなんかじゃないと日本語教室で思ったお話

初級日本語で盛り上がるのは間違いなく「●●が欲しいです」の練習です。

ほとんどの中国人が「お金が欲しいです」と答えるので、すかさず「お金があったら、何が欲しいですか」を練習します。

さて、先日もとあるIT企業のクラスで「●●が欲しいです」を練習しました。相変わらず「お金」という答えが連発しましたが、ノリのよい学生が多く欲しいものを具体的に言いはじめます。

ただ、普段ですとお金があったらマンションとか、高級車を欲しいという意見が多いのですが、そのクラスは違います。

自由が欲しいとか、休みが欲しいとか、家族と過ごす時間が欲しいというコメントが続きます。

話をしっかり聞いてみると、仕事は本当に忙しく家族とゆっくり過ごすなんて、長期休暇でもなければできないそうです。

彼らは、中国でも高所得者に属しています。また優秀なだけではなくて、仕事そのものにもしっかり取り組める勤勉なタイプです。

欲しいものは大抵持っていますし、今後も今のような暮らしを行えると信じているようです。

そんな彼らが、本当に欲しいものを考えてみたとき、時間や自由、家族との時間という答えになるのが興味深いですし、当然のことなのかもしれません。

さて、授業をしていると「先生は何が欲しいのですか」と質問されました。

考えてみると、本当に欲しいものって何なのでしょう。

強いて言えば、iPad がほしいですが、どうしてもほしいってこともありません。

自転車も欲しいですが、多分欲しいだけで買っても乗らないので、要らないってわかってます。

自由がないとも思わないし、時間だって結構あります。

体調はいつも万全ってことはありませんが、多少の無理はききますし、ほとんどのものを美味しく頂けます。

そうなると、欲しいものは結局なく、強いて言えば「お金がほしい」ってことになるのかなと思ってしまいました。

結局、欲しいものはないので『お金が欲しい』と答えると、学生たちに『先生だって私たちと同じじゃないですか~』と笑われてしまいました。

そして「先生、お金があったら何が欲しいですか」と言われたので、欲しいものはないのでみんなと飲みに行きたいですというと、良いですねと!

今まで、欲しいものがお金なんて寂しい人だと思ってましたが、実は満たされているとお金かな~とさらりと答えられるようになるのかなと考えを改めることにしました。

さて、今日の教室でどんなことが起きるでしょうか。とても楽しみです。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございます。
また明日〜

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