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中国は好きですか?と聞かれるのが面白い件

わたしは広東省の大都会で暮らしています。

この場所の印象を聞くと、ビジネス・IT・若者というキーワードが並びます。確かに、大都会で活気があるので様々な層に属する人に仕事のチャンスがありますし、多くのIT企業の本社があるのも事実です。

また、若者が多いのも事実でしょう。

わたしは週に3回、大手IT企業で日本語レッスンをしていますが、この街で生まれ育ったという人はほとんどいません。みなさん、大学などを卒業したあと就職でこの街に来ますので、若者が多くなります。

不思議なことに、湖南省、河北省出身の人が多いような気がします。

湖南省、河北省は人口が多い場所なのでしょうか?それで相対的にこの街で暮らす人が多く感じるのでしょうか?それともITと相性が良いのでしょうか?ちょっとわからないです。

さて、さまざまな背景の中国人と話していると、大抵「中国に何年住んでいるんだ」と聞かれます。

それに対して、もう9年になるね。ずっとこの街に暮らしているよと答えると「中国は好きですか」と大抵聞かれます。

ここに面白みを感じます。

どうして「この街は好きか」ではなくて「中国は好きですか」となるのでしょう。

もし、自分が外国人に同じ質問をしたとしましょう。

そして、その人が「もう9年になります。そして福岡にずっと住んでいます」と言ったなら「福岡は好きですか」と聞くと思います。

「日本はどうですか」とはならないような気がするのです。

そして、日本もそうですが、中国も地域により気候も習慣もまったく違います。最近、友人が雲南に旅行に行きましたが、あまりの快適さにこちらに戻って来たくなくなったと言ってました。

また別の人は北京の街が好きだと言います。そして中国の南方は嫌だと言います。またさらに別の人は住むなら絶対に広東省と言う人もいれば、鎮が好きって言う人もいます(鎮が何かわからない人は半年Xをロムってください

つまり、何が言いたいかと言うと、中国が好きっていうのも主語大きすぎ案件で、中国が好きですかという質問に意味を感じられないのです。

ちなみに、中国が好きかという質問へのわたしの答えは相手により変わります。

タクシーの運転手なら「好きだね」となります。嫌いなら9年も暮らしませんし、彼らとはそれほど深い話しをする理由もありません。ですから「好きだよ」が最適解だと思います。

相手が学生なら「まぁまぁかな」となります。そして、中国の生活も便利になりましたと続けます。

もし相手が親しい友人なら「不容易回答(答えるのが難しい)」と答えます。好きとも嫌いとも言えない複雑な気持ちがあります。

そもそも、中国のどこを切り取って好き嫌いを話せば良いのかわからないことがあります。

中国を自分の配偶者のように欠点も含めて愛するなんてできません。その辺りも含めて説明する必要があると感じます。

ただ中国の暮らしはどうですかと聞かれれば、ちょっと答え方は変わります。誰に対しても「还可以(まあまあかな)」と言います。この、まあまあは肯定的な意味で受け入れられるという意味です。

どこに住んでいても、不都合はありますし、面倒くさいこともあります。

そういったことをひっくるめて考えても、わたしは中国の日常に60点くらいの快適さと安心感は味わっているように思います。

減点された40点にフォーカスして、ダメだこれと思うのか、それとも及第点に達しているので良かった良かったと思うかで評価は分かれると思います。

さて、日本にお住まいの皆さんは、日本が好きなのでしょうか。その辺り、こんど日本へ戻ったときにお話をお伺いしたいです。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございます。
また明日!

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