見出し画像

中国の若者たちの新しい働き方:離職から働き方改革まで

最近、仕事やめたって中国人若者によく会います。

もちろん仕事が忙しい人は、わたしなんかと会う時間はないでしょう。

ですから、わたしがおしゃべりしている中国人が失業者ばかりだからといって、中国は失業天国だと言うわけではありません。

それはさておき、仕事を辞めた中国人は何をしているのでしょうか。

多くの場合、すこしの旅行などを楽しんだ後は、資格試験のために勉強をしたり、IT関連の技術を磨いたりして前向きな時間を過ごしているようです。

わたしは中国人は仕事がないとき、ゴロゴロしたりゲームしたり、どうでもよい動画を見たりして思想を偏らせたりしていると思っていましたが、これは単なる偏見だったようです。どうもすいません。

さて仕事をやめた若い中国人たちに、離職理由を尋ねてみました。

ほとんどの場合、やってられないからやめたと言います。

労働時間が長すぎる、業務が多すぎる、その割に給料が良くないとかの理由でストレスが溜まり、こんな人生を過ごすために努力してきたんじゃないと怒りがわいてきて、その衝動で離職するそうです。

その気持ちよくわかります。

日本だってブラック企業に耐えられなくて、仕事を辞める人は多くいるでしょう。

無理な要求に応える必要はないと、会社を見限ることは健全な判断だと思います。

しかし、問題は会社にしがみつくしかない人たちです。

ローンがあったり、養うべき家族がいるのに貯蓄がなかったりすると、仕事を辞めたいと思ってもやめられない人もいます。

そうなると、完全に心か体が消耗しきるまで会社に尽くすことになります。

先日、おしゃべりした中国人も、朝8時過ぎに家を出て9時過ぎから仕事して、家に帰るのはいつも夜9時頃。

シャワーを浴びて眠るだけの毎日、そして週末は疲れ切った身体を癒やすために眠り続けのに嫌気がさして会社を辞めたと言ってました。

確かに、そんな毎日を続けていると何のために生きるのかと自分に問いかけるようになるでしょう。

さて、そんな話を聞いたと別の中国人にすると、彼女は自分のことを話してくれました。

彼女も勤め人で、仕事にストレスを抱えていたそうです。

週6日フルタイムで働き、残業も当たり前。場合に寄っては深夜2時ごろまで仕事していたそうです。

そんな暮らしに飽き飽きして、上司に次のような提案をしたそうです。

1)今後、週4日しか働かない
2)9時〜18時勤務で残業はしない
3)業務連絡はきちんと行い仕事の効率を下げない
4)この条件を飲めないなら会社を辞める

こんな滅茶苦茶な条件を出しても受け入れてもらえないと思ったそうですが、このまま仕事を続けていても結局やめることになるだろうと思い、上司に自分の希望を話すことにしたそうです。

また、条件が受け入れられなくても気にしないとはっきり上司に説明し、今まで自分は努力してきたけど、今の要求に応えられるほどの能力がないことを詫びたそうです。

すると、思いがけず中国人上司はこの条件を受け入れてくれ、給料は少し調整されましたが無理なく仕事ができる環境になったと喜んでいました。

また、残業が当たり前の職場だったらしいですが、それも改善されて同僚たちも定時で帰るようになったと話してくれました。

働き方改革なんて言葉がありますが、中国でも職場の環境の改善を目指して行動する人がいるんだなと大変感銘を受けました。

仕事を辞めるのも自分を守るため。そして続けるにしても状況の改善を目指して行動するのも自分を守るために必要な行動です。

みんな自分に必要な事は違ってますし、置かれている状況も違います。

それで、自分と状況を見極めながらあぁでもない、こうでもないと考えながら行動する力が必要となってくるでしょう。

そんな力や知恵が自分にもあるのだろうかと、中国人とコーヒーを飲みながらおしゃべりして考えてしまいました。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございます。
また明日!

皆さんの「スキ♡」が私の原動力です。メンバーでなくてもタップ可能、しかも無料です!下の「スキ♡」をクリックして応援してください。

ぜひぜひ、サポートをお願いします。現在日本円での収入がなく、いただいたものは日本語教材や資料の購入にあてます。本当にありがとうございます。