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中国文化への考察:愛されるより尊敬されることの重要性

本日も主語大きすぎ注意な内容です。あくまでも私の身の回りで感じたことだとご理解して頂ければと思います。

さてさて、日本企業の多くが「すべての○○に幸せを」なんて企業理念を掲げて努力しています。

きっと日本人は、すべての人を喜ばせ、結果としてみんなから愛されることを大切な価値観と思っているのでしょう。

わたしだって、できればみんなから愛されたい。なんならチヤホヤされたいと思っています・・・

さて、中国で暮らし、中国人の様子を見ていると「みんなから愛されたい」と思う人は、それほど多くないように感じます。むしろ「みんなから一目置かれたい」と感じている中国人が多そうです。

そう感じる理由をちょっとだけご紹介します。

みんなから愛されることに無頓着な中国人たち

そもそも中国人って「俺たち」か「俺たち以外」というふたつにグループに人々を分別しています。

「俺たち」つまり、身内と認定すればトコトン大事にしますし、無理も通ります。しかし「俺たち以外」と見なした相手に対しては、とっても無関心です。

捨て猫を見てかわいそうに思うことがあっても、見知らぬ人が転んで困っていても助けようとはしません。「俺たち以外」は、猫以下の扱いを受けるってことです。

身内でなければ気遣いを示さない。言い換えると、相手から何か特別な配慮を期待してないってことです。

この期待しないというのは、相手が常識的に振る舞うことすら期待しないってことで、自分とは階級が違う人と認識しているってことです。

そんなわけで「俺たち以外」に人に、優しさや思いやりを示しませんし、相手から愛情深い行動をうけることも期待していません。

そんなわけで、彼らは「みんなから愛される」ことにそれほど関心がないのだろうと思ってます。

そんなことをすると嫌われるよと思うようなことでも、平気で行える中国人たちがいます。理由は簡単です。

それは「俺たち以外」の人から嫌われようが好かれようがどうでも良いと考えているからです。

自分の大事な人たちから大事にされていれば十分に気持ちが満たされているのでしょう。

しかし、面白いことに、そんな中国人たちは「みんなから尊敬されたい」と思っています。

みんなから尊敬されることに必死な中国人

尊敬されることと、愛されることは似ていると思います。

しかし、ただただ尊敬される、つまり一目置かれることを重視している中国人たちの言動がとっても気になります。

所有物や住んでいる場所でマウントを取る人たちはゴロゴロいます。

以前、とある中国人が引っ越したくないと言っていました。理由は簡単です。今、住んでいるマンションが地元で有名な高級マンションだからです。

しかし、その中国人の部屋は狭く、家族四人で暮らすにはかなり窮屈です。その部屋を手放して別の部屋に引っ越せば、経済的にも楽になれますし、暮らしのストレスも減らせます。

でも、○○マンションに住んでいるという影響力を失いたくないと言います。まさに、人からの評判が大切ってことです。

どうように、ブランドが前面に出されたファッション、大きな車などにこだわる人も大勢います。

そういうモノは、誰にでもわかりやすいので、自己顕示欲を満たしやすいのでしょう。

スゴいと思われること。人々の注目を集めることを大切だと思っているので、見栄をはり、着飾ります。また自分の意見が通らないと面子が潰れるので、大きな声で権利を主張したりします。

相手の気持ちを考えて、譲ったり辛抱したりすればよいのにと思う場合でも、自分の面子が大事な人たちに多く出会います。ここに自分とは違う考え方を感じます。

愛されることと尊敬されること

愛されることと尊敬されることは両立できます。

利他的で自己犠牲的な人は、尊敬されるだけではなく愛されます。そういう人が大勢います。

しかし、この国では大人物と見なされる基準が物質的な尺度で測られすぎているように感じます。

結果として、ストレスフルな状況になってます。

きっと、今の中国の雰囲気って80年代の日本と似ているのかもって思ったりもします。

幸せがお金で買えると多くの人が信じ、みんな豊かになっているという感覚があった頃の日本も、もしかすると、今の中国と似た雰囲気があったのかもしれません。

そして、不思議なことですが、わたしは中国暮らしを心地良く感じています。なぜなら、中国人にとって「俺たち以外」が何をしようがどうでも良いことだからです。

わたしが行っていること、行いたいと持っていることに大多数の中国人は無関心です。

無関心、つまり支持しないってことですが、同時に反対もしないってことでもあります。

それで、ここでは人の目を気にせずに、自分が良いと思うことに取り組むことができます。そういう干渉がすくない空気はわたしにとって快適です。

日本だとラーメン屋で「ごちそうさまでした」と言ったりすると笑われたりすると聞きました。そういう雰囲気だと、自分は息苦しいだろうなと思ったりしてます。

でも、ここでは「ごちそうさま」だって「ありがとう」だって気ままに言えますし、クレームだって言いやすいです。そんな雰囲気は悪くないと思ってたりします。

今日も最後まで読んでくださりありがとうございます。
また明日!

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