中国人上司は「ダメだし」や「詰責」などはしないが、裏で何を言われているかわからないお話
中国でお仕事して、すでに9年目です。
高校を卒業してから、約30年の社会人生活のなかで、9年とはかなりの年月です。そして、途中フリーランスだったり大学生だったりした時期があったことを考えると、9年という歳月は間違いなくわたしに影響を与えています。
10年という節目を迎えようとしている最近、日本に住む友人知人から「そろそろ日本に帰ってきて、腰を落ち着けたら」と言われることが増えてます。
とはいえ、わたしたち夫婦には「日本は無理かな」と思う理由がいくつもあります。すでに、そのいくつかは note に書きました。
今回は、職場環境について書きたいと思います。
要点を書きますと、中国人上司は「ダメだし」や「詰責」などはしないが、裏で何を言われているかわからないって話です。
ダメ出しをせず、遠回しな表現が多い中国の職場
中国の大企業での就労経験はありませんので、中小企業での体験に限りますが、中国人上司はダメ出しをしない傾向があります。
何か問題があった場合でも、依頼というスタイルを貫く姿勢は尊敬に値します。
こちらのミスがあっても、ミスを指摘はしますが、その背後にある理由までは詰めてはきません。
進捗状況が思わしくなくても、予定変更を申請すれば受理されることがほとんどで、なぜ遅れているのかなどと聞かれることも、ほぼありません。
この状況は、わたしにとっては理想的です。ミスした理由とか、遅れている理由なんかを考えるよりは、さっさと修正したいと思うタイプなので、上司がダメ出ししたり、詰めてこないことに気楽さを感じます。
もちろん、この気楽さには責任が伴います。
恐らく、上司の期待する能力値に届かなかったり、何度も同じようなミスを繰り返したりすると、契約解除になったり、離職に追い込まれるのでしょう。
つまり、できない人をできるようにするという雰囲気は会社にはなく、できそうな人を雇い、許容範囲であるならば使い続けるけど、そうでないなら辞めてもらうという戦略をとっています。
新卒でとった人を、数年後に戦力になるように鍛えるというような考え方はなさそうです。
プログラマなどの定年が30代中盤とか言われているのも、同じ理由で、人間なんてAIとか機械より導入コストや管理コストが安いから使ってやってるくらいの感覚なのでしょう。
こういうドライな関係がいやだと言う人は、中国に向かないと思いますが、わたしのように日本で線路に乗らなかった人には心地良く感じるかもしれません。
基本姿勢は「足の引っ張り合い」なので・・・
すでに、説明したとおり社内の力学に、友情とか成長を期待するような温かさはありません。
それどころか、基本的には足の引っ張り合いにて社内政治が行われているような気がします。
それで、誰と関係を結ぶのか、どのように恩を売るのか、受けた恩を返すのかということが大事です。
そういう状況なので、表面的には良さそうな感じでも、裏では何を言われているのかわからないってことはありえます。
以前にも note に書きましたが、当人がいるところでは評価していると言っていた人が、その人が退出した瞬間、気持ちよく会社を辞めてもらうために、どんなことができるのかと質問したりします。
もちろん、日本でもそんなこと日常茶飯事なのでしょうが、あまりにも変わり身が早いのと、そんな繊細なことを話すには不適切なメンバーがいるところでも平気で残酷なことを言えるメンタルの持ち主を眺めていると、あぁ〜これはしんどいなと思います。
とはいえ、中国では、何か失敗したり、迷惑をかけたり、グループの明文化されていないルールを空気読めずに破ったりすると腹を切れと言われるようなことはありません。
そんなわけで、日本に帰って腰を落ち着けたらと言われても、日本に帰ったらすぐに腹を切ることになりそうな不安が強すぎて「無理」ってなってます。
もちろん、中国で生活を維持できない、もしくは中国政府が「もう中国に住まんといて」と言うのであれば、日本に帰ることになります。
その時は、自分にあった場所を探して、それなりに暮らすことになりそうです。
わたしは、いろいろ問題のある人間ですし、引きこもり気質ではあっても、それなりに社交的にもなれますので、なんとかなるでしょう。
そんなことを考えてました。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございます。
また明日!
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