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デザインスクール受験記⑦(三十路純ドメ非デザイナー:Aalto(IDBM)面接記録)

Aalto大学 IDBM(BIZ)の面接を受けた話
→3/29付で合格通知(*進学先に!*)

Aalto大学/IDBM(BIZ)って何?

Aalto大学って何?

→フィンランドのヘルシンキ(正確にはエスポー)にある大学。2010年に科学・ビジネス・美術(デザイン)の3つの大学が統合してできた大学。
たぶん、日本で言えば一橋大・東京藝大・東工大が合併したイメージ?
NOKIA無き後、フィンランドの産業の次の競争の源泉はイノベーションだー!という政府方針も受けながら創立されたそうで。実際にこの10〜20年でフィンランドの優秀な学生は大企業ではなく(そもそもNOKIAがなくなった)スタートアップを目指すようになったのだ、というたまに聞く話を体現している?
森 一貴(Mori Kazuki)さんのこの記事がおすすめです!

IDBMって何?

International Design Business Management(国際デザインビジネスマネジメント)という、Aalto大学の修士プログラム名。ICBM(Intercontinental Ballistic Missile(大陸間弾道ミサイル))、IMDbInternet Movie Database)とは何の関係もない。
デザイン(ARTS)・ビジネス(BIZ)・エンジニアリング(ENG/ELEC/CHEM/SCI)それぞれのバックグラウンドの学際チームで実践プロジェクトを中心に学ぶプログラム。
くにちゃんさんの記事(このあたり)や、松崎さん(@ryojimatsuzaki)のブログがとても参考になります!
一応公式HPの記載↓、あんまりよくわからないけど、「あれ、俺の/アタシのためのプログラム?」みたいな人がいそう(ワイです)。

The Master's Programme in International Design Business Management (IDBM) helps you become a future creative professional in combining design and technology with global business development.
IDBM students tackle complex real-life challenges provided by our renowned industry partners. In multidisciplinary teams, IDBMers develop holistic solutions and transitions to address the questions of tomorrow.
The IDBM curriculum integrates business, design and technology to enable students to lead multidisciplinary radical creativity. Graduates of the program earn a master’s degree in business, design or technology, and gain extensive transdisciplinary teamwork experience that enables them to work in a wide variety of fields.

https://www.idbm.aalto.fi

Aalto IDBM(B IZ)の面接について

面接までの流れ

  1. Aalto大学は全部の修士プログラムの中から一人2個まで選択して出願可。ただし、二つ出願する場合は志望順の記載が必要。私は、①IDBM(BIZ)、②IDBM(ARTS)の順で出願(*)。
    *結果オーライなのだけどこれはあんまり、出願戦略上良い選択ではなかったことに後で気づく。後述「出願戦略(Aaltoの場合)についての反省」参照。

  2. 1/9に全ての書類提出。1/13にアドミンから「あんたの応募は受理された。3/29までに結果は通知する。以上!」みたいなメールが来て以来音信不通。この1ヶ月は相当不安・・・(*)。2/20に「おめでとう!面接に招待するよ!早いもんがちだから15分スロットから好きなところを選んでね!」と面接招待メール。
    *不安すぎて英語も含めて受験記を探し回ったところ、ほぼ記事なかったんですが(ツイッターとかブログで一生懸命発信するのって日本人とアメリカ人だけなの?)、中国人の方による「How I got a 100% Master's scholarship from Aalto University」というブログも発見したので紹介しておきます。結果、ほぼこの方の紹介したような形式の面接でした。

  3. RCA(IDE)の面接(2/24(金))の1週間後3/3(金)を選択。金夜、できるだけ準備できるよう23:00(JST)。RCAでかなりミスった手応えがあったので週末入念に準備…したかったのですが、結局週末に作った叩きを直前に仕上げて臨む形に。

面接の内容 ①事前のガイダンス

・面接へのインビテーションメールで記載。
・所要は15分で課題に沿ったプレゼン5分、質疑10分
・プレゼンの課題は“How can interdisciplinary design make a difference?”
・その後、Bccでアドミンから五月雨に補足が飛んでくる中で、「zoom初めての人でパワポとか投影する場合は、事前に一回自分でホストして投影する練習しといてね。あ、投影は任意だし評価には関係ないで!」という案内があり、「あ、東映していいんや」と判明。

面接の内容 ②準備編

・資料は簡単なパワポ数枚と、それに合わせた読み上げ用のスクリプトを用意。
・結局金夜の業務後に急いで作業
・パワポはそれほど凝らずにイメージくらいに。
・スクリプトを勢いよく書いてから五分に収まるように調整。

面接の内容 ③面接本番

○プレゼン
・少し遅れて面接開始。
・和やかに挨拶。先方は、教員と博士課程の学生がそれぞれ一名ずつで二人。
・自己紹介的に雑談、RCA(ネイティブ)より明らかに英語が聞き取りやすくて安心。
・流れ(5分プレゼン、10分質疑)を改めて説明され、時間も限られてるから行こか、とプレゼンを促される。
・資料に沿ってプレゼン(内容は下記)、まあまあウケていいね、となる。
※一応、コンセプト的には問がgeneral過ぎるからと言って、通り一遍な正論っぽいことプレゼンしても意味ないだろうから、自分のキャリアにどんな影響を及ぼすか。というプレゼンに。導入としてユーモラスに一般論を処理する方法としてgoogle, chatGPTを使用。
-テーマについて考えるためにまずは専門家であるMr.Googleにひありんぐしたらこうだった(検索結果)

プレゼン資料
(グーグル先生に聞いてみた)

-次により立体的に検討するため専門家と議論したところ、ほぼ結論が出た(chatGPTの回答)

プレゼン資料
(詳しい人と議論してみた)

-これ以上何をプレゼンすればいいんだ?というスライド(笑い)

プレゼン資料
(いやもう言うことなくない?笑)

-デザインとテック、ビジネスの組み合わせ、交錯点でイノベーションが創発されると思う。

プレゼン資料
(アアルトのデザイン・ビジネス・エンジニアリングのそれぞれのスクールに色を合わせるという細かい芸は100%気付かれていないだろう…笑)

-その上で、自身のキャリアと照らして、実践の不足を補う経験やデザイナーやエンジニアとの協働を通して、より社会にインパクトとイノベーションを与えられるというようなプレゼン

プレゼン資料
(身バレ防止で一部削除)

・プレゼン内容についてはそこまで掘り下げられず(1、2質問されたような気もするけど適宜応答して)、終了。
○質疑 *基本、モチベーションレターとCVに沿って質問
質疑①(教官)
モチベーションレターで、経済成長という明確な目標を失った日本で新たな国家デザインが必要って書いててフィンランドも同じ状況やと思うねんな。Interdisciplinary Designは何ができると思う?

デザイン、ビジネス、エンジニアリング、日本は全領域にそれぞれいいもんがあるけど、分散したまんまかつ協働する実践は少ない(なんか例示)
昔はウォークマンとかあったけどこの何十年かそういうブレークスルーをおこせてない。
それぞれの領域のリソースをうまく動員すること、実践することを通じてイノベーションを創発していくことが足りておらず、IDはその役割を担うべき。
各領域からこの実践が重なることでイノベーションが起きて成長や社会課題解決のドライバーになるし、起業家精神が涵養され経済全体に活性を与える。(面白いね、とか言いつつ1、2往復。)
質疑②(博士課程の学生)
君の経歴は法学部で、産業界での実務の経験はあるけどもビジネススクールの学生としてアカデミアで経営のことを学ぶことに不安はない?どう思う?
→学んだことない分野に踏み込むのはめちゃめちゃ楽しみ。これまでの仕事で得たスキルは新しいことにキャッチアップすることであり、全く問題なくやれる。全然違う領域であることがむしろめちゃめちゃ楽しみ。
・その他いくつか簡単な質問されたりしながら会話。なんとなくかなり雰囲気良かったので手応えを感じる。
・なんか質問ある?ということで2個くらい質問して終了。

出願戦略(Aaltoの場合)についての反省

・Aaltoは2プログラムまで併願可。なお、両プログラムに志望順をつけることが必要。
・私は①IDBM(BIZ)→②IDBM(ARTS)の順で出願。
・結果、①は合格、②はインタビューなく3/8に不合格通知(Aalto Adという名前からか謎にgmailのプロモーションフォルダに振り分けられて3日後に発見…笑)
・志望者数、倍率ともにARTS>BIZ(後できづいたけど、毎年statsを出してくれてます。2023はこちら)なので、ARTSを第二志望にしたため、面接すら回ってこず。
・絶対にIDBM!という場合はIDBM(ARTS)→IDBM(BIZ)、デザイン軸に幅広くであれば他のデザイン分野、とか学際分野であればCS(Creatve Sustainability)のBIZとかの方が、二つ出願する意味があったかもしれない、と後から思いました笑
・多分、英国等の他の国だと何段階かで募集をしているものの、Aaltoは一回きりな代わりに第一志望、第二志望があるようですが、例えばIDBM(ARTS)第一志望の人で定員埋まったら第二志望の人には面接も回ってこないとかありそうだなと(内情はわかりません)。
・面接中に面接官からは「第二はどこに出してるの?」と聞かれて、「IDBM(ARTS)」って言ったら(お、じゃあ合格出してもそっちに流れたりしなさそうだから大丈夫だな)みたいな顔をしながら「おーいいじゃんいいじゃんw」って言ってたような気がするので笑
・なので、基本は行きたいところに順番に出すのだろうけど、2番目に出すところはStatsも見ながらある程度、戦略的に選んでも良いのかも?とか後から思いました。

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