8月20日は蚊の日
「まただ」夜寝ていると耳元に聞こえるあの羽を震わせた音、決して飛んでいることを評価しないが、まだ実害が少ないハエのほうがましだ。
相手は血を狙う。それだけなら少量で気づかないが、かゆみを残してしまうから厄介なのだ。
「この野郎」と寝ながら手を動かしても暗闇でどこにいるのかわからない。
仕方なく電気をつけた。すると上空を飛んでいる黒い点が見える。
「蚊め確実に仕留めてやる」気合入れて両手を広げ、奴がその両手の間に入るよう手を動かす。
奴は突然明るくなったので慌てて逃げるが、逃がすわけにはいかない。安眠の為に力いっぱい相手を捉え、遂に大きく手を打ったと同時に奴はつぶれる。
だが音が大きすぎたのか、直後に飼い犬が鳴きだした。
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