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天職を見つけるのに憧れは必要ない

適応障害になり、休職して自分と向き合う時間が増える中で、私は自分に合う仕事、つまり天職とは何だろうと考えました。

そんなの普段ぼんやりと考えたところで浮かぶはずがないのですが、転職に失敗した今だからこそ、「こういうことなんだろうな。」と思ったことがあるのでこちらに書きためておきます。
就活中の方や転職を考えている方の参考になれば幸いです。

ただ1つ言えるのは、どんな経験も無駄ではなかったということです。
私は側から見れば結果的に転職を失敗していますが、失敗しないと巡り会えなかった経験や居場所があります。

まず、私が転職した経緯はこちらの記事の通り

もちろん10年も働いていたので、仕事自体は好きでしたが、残業が多く、これから先40歳、50歳と年齢が上がれば同じように働くことは難しいと感じていました。

なによりスーパーのベーカリーといっても、冷凍生地を扱っており、特に自分で一から作っているわけではないので、当時の私は店長でもない、パン屋としても中途半端というポジションで専門性のなさを感じていました。

ベーカリー部門自体は大変なこともありますが、教え込めば正直パートさんでもできるような仕事だと私は思っていました。
かといって、店長を目指そうとしても、私にはできないような人権がない働き方だったので、ここで専門性を磨くことは難しいと感じていました。

30 代女が大失敗しながら、はじめての転職活動で未経験職に就いた話より


そして、web関係の職への興味と憧れがあったのです。

なんとか内定をいただけましたが、上司との相性も良くなかったのと、自身の適正や能力の無さから自分を責めて適応障害になりました。


1年で何をしていたのかと思うほど、成果を上げることができませんでした。
前職で感じた仕事へのやりがいを感じられなくなってしまいました。
あんなに自己分析をして、選んでいたのに、何がいけなかったのか?
それは憧れという感情で仕事を選んだことにありました。

憧れは天職にはならない

そもそも天職とはよく
得意なこと×好きなこと×人の役に立つこと
と言われていますが、私たちは単純に好きなことや憧れで選んでしまいがちです。
しかし、どんなに好きなことでもその仕事が自分にとって得意なことで、相手の役に立つことでないと成り立ちません。
今回の私はまさしく好きなことだけで選んだ例でした。

前職で私は「チーフはこの仕事が天職。」とよく言われていました。
実際に仕事自体とても楽しかったし、ゾーンに入っていたこともしばしばです。
後になって振り返ってみれば、私はパートさんの教育やチームを作りながら売上を作ることが得意だし大好きでした。売り込みが全店1位になったり、パートさんの成長を感じた時にやりがいを感じていました。
そんな私が、Web関係に興味がある!専門性を身に付けたい!という好きなことだけで転職したらどうなってしまったか?

・部署には上司と2人
・日々画面と向き合い、ほぼ会話のない環境
・やったこともないビジネス文書とビジネスメールの作成(苦手だった)
・ミーティングの進行(苦手だった)


自分から飛び込んでおきながら、牢屋に入れられてしまったくらい不自由な1年でした。
憧れを追いかけていった結果、得意なことが全く活かされない環境へ行ってしまったからです。
金子みすゞの私と小鳥と鈴とを思い浮かべてください。
小鳥は私のように地べたを速く走れないし、鈴は私のようにたくさんの唄を知りません。
みんな違ってみんないいのです。

魚に憧れて海へ飛び込んで、人間なのに一生懸命海へ潜って、息ができなくて苦しんでるのと同じことをしてしまいました。

得意なことはこれまでの経験に隠れてる

これまでの人生を振り返ると、一見関係のない経験が、実は天職に気付くきっかけになることに気付きました。

学生時代からの嬉しかった体験や人の役に立てた体験を思い出すとエピソードは異なれど、共通点があったりするのです。

例えば高校時代の球技大会の話ですが、バレーボールとドッジボールの選択制で、私はドッジボールで出ることにしました。

しかし、私のクラスでドッジボールを選択した運動部はソフトボール部の私、柔道部、剣道部の3人しかいませんでした。

運動部が全国的に強い高校だったので、なんとか勝ちたかった私が行ったことは自主練習の提案と大会前日に全員に頑張ろうの手紙を書きました。
とにかくみんなで勝ちたかったので、全員が「めんどくさいなぁ」「勝てるわけないよ」という気持ちを振り払い、「頑張ろうね!」という気持ちに向かっていけるようにしました。

自主練習で、ボールを取った子がいれば「すごい上手じゃん!知らなかった!」当てた子がいれば一緒に喜ぶ…ということをしてました。
これはお世辞ではなく、私の元から持ってる性格的なものです。
それにより、「スポーツはちょっと…」といっていた人たちが次第にに「私にもできるかも…?」という気持ちになってるのを感じました。

結果的に全校3位で表彰され、先生もかなり驚いていました。
ソフト部とサッカー部がひしめき合うクラスに、パソコン部、コーラス部、茶道部といった文化部中心のチームで挑んでいるのですから…。

社会人になって、再びクラスの人に会った時に「球技大会の手紙、あれ嬉しかったんだよ〜」と言われ、私もとても嬉しかったです。

このように、私の過去の経験の共通点はチームを育てて、目標に向かって結果を出すことこれが私にとっての得意なことなのです。

画面の向こう側に相手がいるとはいえ、1人でパソコンに向かい合うような環境は合わないわけです。

人の役に立てたというのが大事

私は転職をする時に自分に合った職をみつけるためにワークを行ったのですが、今見返すと酷いもんです。

土台はプライベート(自分・家族・仲間との時間、その上にわくわくや楽しさ、その上に創造、その上にチャレンジ、そしてピラミッドのてっぺんがスキル

つまり、プライベートの時間を確保できる会社で、わくわく創造できる仕事でスキルを身に付けることを望んでいます。

わくわく創造できる仕事で、自らのスキルを身につけることを望んでいる…

どのように人の役に立つのかについて全く触れられていないのです。

仕事とは人の役にたってお金をもらいます。人の役に立てていないのでは意味がありませんし、自分自身もすごくつまらないです。

私が前の部署で仕事をしていて楽しいことを聞かれても、「できないことができるようになった時」としか答えていませんでした。好きなことで決めた仕事なので、自分のスキルにしか喜びを感じていなかったのです。

このようなことから、得意なことと人の役に立つこともセットで考えなくてはいけません。

私の好きなことに

・動画編集が好き
・旅行が好き

…などあります。

当たり前ですが、好きだけでは仕事には活きません、それを利用してどうやって人の役に立つかが大切です。
例えば私は今、現場で使用する動画マニュアルの作成を進めています。

動画マニュアルを作成することによって、1から説明することがなくなり、均一な説明が行えます。それにより、そこで使用していたコストを削減できます。
このように自分の得意なことで人の役に立つことを探します。
過去に感謝された経験を掘り返してみると、その先には天職に繋がるヒントが隠れているかと思います。

私は部署を異動して、チームをつくるという私の得意なことに沿った仕事になったので、これからは自分の得意な事を使いながら人の役に立ち成長できればなと思います。

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