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スパイン 9 バリエーション


・spine 脊椎 脊柱を表しますが ここでは背筋のエクササイズとして紹介します。

・背筋というと僧帽筋・広背筋・脊柱起立筋などを指しています。僧帽筋は肩甲骨を後頭骨や脊柱に近づける働きしています。大きな筋肉なので働く部位によって肩甲骨を色々な方向に動かし とくに肩甲骨を引き下げてからだを反らせる動作で使われています。広背筋は上腕・脊柱・骨盤をつなぐ筋肉です。上腕を引き下げる動作や骨盤を引き上げる動作で使われています。脊柱起立筋は棘筋・最長筋・腸肋筋の3つの筋肉が後頭骨から骨盤にかけて背中で縦のラインを作っています。脊柱側に棘筋があり その外側に最長筋・腸肋筋があります。左右の脊柱起立筋が働くとからだを伸ばし 片側の脊柱起立筋が働くとからだを横に曲げます。

・背筋力の低い人は 背筋力の測定やダイナミックな運動双方で 背筋力の高い人に比べて とくに脊柱起立筋の活動が低いというデータがあります。ダイナミックな運動では 例えば ランニングスピードの加速にともなって脊柱起立筋の活動よりも僧帽筋・広背筋の活動が高くなるデータがあります。(うなずけるデータかと思っています)背筋下部の筋活動よりも背筋上部の筋活動に より頼る特徴をふまえて背筋下部(脊柱起立筋)の強化を意識しましょう。

・アブドミナル 8バリエーション でも記載しましたが 腹筋と背筋の筋力比(1 : 1.4)の不調和は 腰痛の原因に挙げられます。コンディショニング・リコンディショニングのレベルでは 腹筋群の筋力強化をする前に 背筋群の筋力強化と臀筋・大腿裏面の柔軟性の改善につとめることをお勧めします。

ベーシック

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・ 仰臥位になり ブレイシングしてみぞおちから下腹部までを床に押しつけます。

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・肘立ち姿勢になります。この時 みぞおちから下腹部までをしっかり床に押しつけてください。

・この姿勢をキープします。下部背筋の緊張(収縮)を感じてください。

シーライオン

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・仰臥位になり ブレイシングしてみぞおちから下腹部までを床に押しつけます。

・上肢は床に伸ばします。

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・みぞおちから下腹部までを床に押しつけながら からだを起こします。

・下部背筋をしっかり収縮させます。(硬くします)

・ひと呼吸その姿勢をキープしたら スタート姿勢に戻り繰り返します。

ローリング 1

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・仰臥位になります。 一方の上肢はまっすぐ伸ばし 他方の上肢は頭におきます。

・ブレイシングしてみぞおちから下腹部までを床に押しつけます。

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・伸ばした上肢でからだを支えながら からだを起こします。この時 頚の回旋からスタートして下に向かって上体(脊柱)をローリングさせます。

・支持側のみぞおちから両下腹部までは床にしっかり押しつけてください。

・頭においた肘から からだを引き上げないように(肘からスタートしないように)注意してください。振り向くイメージです。

・上体(脊柱)から上に向かってローリングして頚の回旋まで行いながらスタート姿勢に戻ります。 動作中頚の回旋を目で追うとよいです。

・繰り返し行います。

ローリング 2

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・仰臥位になります。一方の上肢はまっすぐ伸ばし 他方の上肢は斜め上方に伸ばします。

・ブレイシングしてみぞおちから下腹部までを床に押しつけます。

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・伸ばした上肢でからだを支えながら からだを起こします。この時 頚の回旋からスタートして下に向かって上体(脊柱)をローリングさせていくイメージです。

・支持側のみぞおちから両下腹部までは床にしっかり押しつけてください。

・斜め上方に伸ばした上肢から からだを引き上げないように(上肢からスタートしないように)注意してください。振り向くイメージです。

・上体(脊柱)から上に向かってローリングして頚の回旋まで行いながらスタート姿勢に戻ります。動作中頚の回旋を目で追うとよいです。

・繰り返し行います。

ローリング 3

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・仰臥位になります。両上肢を伸ばします。

・ブレイシングしてみぞおちから下腹部までを床に押しつけます。

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・一方の上肢でからだを支えながら からだを起こします。頚の回旋からスタートしてからだを起こすイメージです。

・支持側のみぞおちから両下腹部までは床にしっかり押しつけてください。

・挙上した上肢から からだを引き上げないように注意してください。振り向く・振り返るイメージです。

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・挙上した上肢を頭上まで伸ばします。肘は伸ばしたまま上肢は外旋します。

・支持側のみぞおちから下腹部が床から離れないように注意してください。

・頚の回旋からスタートして下に向かって上体(脊柱)をローリングさせていくイメージです。トップでひと呼吸その姿勢をキープします。

・上体(脊柱)から上に向かってローリングして頚の回旋まで行いながらスタート姿勢に戻ります。動作中 頚の回旋を目で追うとよいです。

・繰り返し行います。

グライダー

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・仰臥位になり ブレイシングしてみぞおちから下腹部までを床に押しつけます。

・両膝を曲げ 上肢は前におきます。

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・肩甲骨を内転 股関節を伸展してからだを引き上げます。手のひらは前に向けます。

・この姿勢をキープします。背筋・臀筋の緊張(収縮)を感じてください。

ダイアゴナルリーチ

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・膝を床につけたボックス姿勢になります。(肩甲骨の外転・前腕上部の外旋を忘れずに)

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・対角の肘と膝をあわせます。

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・上肢下肢をしっかり伸ばします。腰部を反らないように注意してください。

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・繰り返し行います。

オーバーヘッドリーチ(トライポッド姿勢)

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・トライポッド姿勢になり ボールを持ちます。

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・体幹 下肢を安定させ 上肢を挙上します。上肢の挙上角度が120度あたりから体幹の活動が高まります。

・上肢の挙上の繰り返し あるいは 動作のキープ を行います。

オーバーヘッドリーチ(フルスクワット姿勢)

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・フルスクワットのボトムの姿勢になります。ボールを持ちます。

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・体幹 下肢を安定させ 上肢を挙上します。上肢の挙上角度が120度あたりから体幹の活動が高まります。

・上肢の挙上の繰り返し あるいは 動作のキープを行います。

「ちょっとやってみようかな、マネしてみようかな」というところからカラダの使い方に興味をもってもらえれば嬉しいです。