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誰かと感情を共有する体験が、凹んでも立ち直れる心を作る

できれば楽しいこと嬉しいことでいっぱいにして生きていたいですが、寂しい悲しい怖いといったネガティブな感情が浮かびます。できれば避けたいと思うでしょう。
でも、そういった感情も含めて誰かと共有することで、凹んでも立ち直れる心を作ることができると考えてみてはどうでしょうか。
それは、自分だけでなく、共有した相手にとっても意味のある体験になるかもしれません。

つまり、心は二人の間にできるのです。そして二人の間にできた心を、二人は同じように分かち合い、それぞれが大切に持ち続けるのです。大切に胸にしまうのかもしれないし、頭に記憶するのかもしれません。いずれにしても、心がいきなり胸や頭に生まれるのではないのです。

ありのままの自分:大人の自己肯定感を育てる|近藤 卓

私は、15年以上医療従事者として患者さんに関わる立場ですが、
一方的に患者さんの感情を受け止めているだけではありません。

私自身も影響を受け、感情が生まれています。
きっと他の医療者やケアに関わる人もそうじゃないかと思います。

感情を共有する体験を積み重ねてきた結果、
凹んでも立ち直れる心ができていたことにようやく気がつきました。

患者さんは、ただ自分の前を通りすぎる存在ではなく、
人生の中で出会った奇跡的なつながりのある存在です。
最初は抽象化された〇〇疾患の患者さん、症例、ケースだったとしても
共に過ごしていく中で、〇〇さんその人自身となっていきます。

医療現場はなかなかしんどいことが多いので、数年で仕事を辞めてしまう人も多いです。
それでも自分はなぜ同じ仕事を続けることが出来たのかと考えると
誰かと感情を共有する体験を積み重ねたおかげなのかなと思います。

  • 試行錯誤しながら、病から立ち直っていく過程を共有した体験

  • 私の力ではどうすることもできずに、旅立つ瞬間まで話すことしかできなかった体験

  • 病気で動くことも話すことも出来ず、ただ一緒に自然を眺めた体験

  • 人生とはこういうものだよと、ユーモア混じりに毎日教えてくださる方と笑い合った体験

こういった体験のおかげで
辛いことや、悲しいことが浮かんだとしても、
ありのままの自分はずっとここにある!と思えるようになりました。

患者さんからよく、
「こんな歳になって生きてたって意味ないよ。」
「こうなったら人生終わり」
と言われることがあるのですが、

”いえいえそんなことありません。こうしてお話しする時間は、私にとっても他の職員にとっても、意味のあることなんです。ありがとうございます。”

そういう風に思っています。

共有するきっかけを作ってみてください。
ちょっと聞いて…でも、一緒に〇〇しよう!でも

楽しいことはもちろん
寂しい、悲しい、怖いという感情を悪者にせず、誰かと共有してみましょう

特にケアに関わる人は、ちゃんと理解されていると思います。
(そうであってほしい)
相手が専門家でも心は普通の人です。

共有することで自分と相手の間に心が生まれ
それを積み重ねることで、凹んでも立ち直れる心ができます。

あなたにも相手にも





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