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別れの季節

 3月ももう終わりになります。小中高校では卒業式が終わり、このnoteを読んでいる方も、人事異動や就職、転職、新学期を控え、出会いと別れの季節だなぁ…というところかもしれません。

 私が所属している那須塩原ジュニア陸上競技教室でも、例外なく別れの季節となりました。

 このnoteを書いているのが2022年3月27日(日)なのですが、昨日(3月26日(土))、令和3年度の那須塩原ジュニア陸上競技教室の閉講式が行われました。今回は、指導者として陸上に携わり、初めて迎えた別れについて、私なりの考えや感じたことを書いていこうと思います。

 まず、子供たちに言いたいことは

ありがとう

という事です。これはリップサービスでも何でもなく、今の私の素直な気持ちです。

 私が那須塩原ジュニア陸上競技教室のコーチになったのが、2021年の11月。それから約5か月しかありませんでしたが、子供たちの走る姿から私のほうが学ぶことが多かった気がします。

 時々instagramに練習の結果を載せているので皆さんご存じかと思いますが、私はコーチではあるものの、子供たちと一緒に走って自分の練習もしています。

 はじめは、自分が走るのはあくまでも子供たちのペースを作ったり、厳しい設定の練習でいい条件を作るための、いわゆるお膳立てのためだけに走る気しかありませんでした。とても今のように、自分も何かしらのレースに出てブイブイ言わせてやろうなんていうつもりは毛頭ありませんでした。

 しかし、各種大会で頑張る子供たちの姿や、頑張って走って結果を残し、笑顔で帰ってくる子供たちの姿を見た時に、私の中に「まだやれるかもしれない、まだ速く走れるのかもしれない」という欲みたいなのが出てきました。それもあって、非公認の記録会に2回ほど出て、久々にレースを走る楽しさに目覚めたという事があります。

 きっと、子供たちのそういう姿を見ていなかったら、今頃はただの人になって、何の面白味もない生活をしていたかもしれません。そういう意味では、再び私に走ることと向き合わせてくれるきっかけとなったのが、ジュニア陸上競技教室の子供たちだと感じています。本当にありがたいことです。

 チームを卒業していった子供たちは、これから進学先の各々の中学校で陸上を続けたり、はたまた他の競技に転向したり、色々あると思います。私は無理に陸上を続けろとは言いません。陸上が人生の全てではないし。他に楽しいことはたくさんあるし。子供にとっての今の時期は可能性が無限大なので、下手に陸上にこだわって自分の人生をつまらないものにしてしまうのは、私の望むものではありません。続けるなら続けるで、それぞれの目標に向かい頑張って欲しいし、他の事をやるなら、それはそれで頑張って欲しいと願います。

 子供たちには、色々と伝えられることは伝えていったつもりではありますが、私も指導経験の浅さ故に、上手く教えられたかどうか、伝えたいことをしっかり伝えられたかどうかは分かりません。多分伝え方が下手くそなので、言いたいことの半分も伝わってないような気がします。

 そこに関しては己の指導スキルの無さを反省しないといけないところですし、子供たちには申し訳ないとも思います。ただ、競技が経験によって洗練されていくのと同じように、教えることも経験を積んでいかないと、と思い、今後一層勉強していきたいと思います。よりよい競技環境を作っていけるよう、指導者という立場で、できることを全力でやっていきたいと思います。

 子供たちには「ここでやったことが基になって、皆さんはここから自分の道を進むことになります。競技者としてもそうでなくとも、人間として『アイツ、頑張ってるから応援してやりたいんだよな』と思ってもらえるような人になってください」と伝えました。

 卒業したからといって関係がなくなるわけではなく、むしろここからが始まりだと思います。

 競技を続け、ステージが上がっていけば、ぶち当たる壁も厚く大きくなっていくことでしょう。そんなときに何かしらアドバイスできたり、解決策を一緒に考えたり、そういったことも指導者として大切だし、それこそが陸上競技の発展に繋がると、私は信じています。

6年生のみんな、卒業おめでとう。
そして、ありがとう。
これから大きく羽ばたくことを期待しています。

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