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学んだことを壊して嚙み砕かないと身につかない

ヘレン・ケラーの言葉
「私は大学でたくさんのことを学んだが、そのあとたくさん、
学びほぐさなければならなかった」

これは、哲学者の鶴見俊輔が、ニューヨークでヘレン・ケラーに会ったときに、言われた言葉だという。

学び(ラーン)、のちに学びほぐす(アンラーン)。


「アンラーン」という言葉は初めて聞いたが、意味はわかった。型通りにセーターを編み、ほどいて元の毛糸に戻して自分の体に合わせて編みなおすという情景が想像された。
大学で学ぶ知識はむろん必要だ。しかし覚えただけでは役に立たない。それを学びほぐしたものが血となり肉となる。アンラーンの必要性はもっと考えられてよい。

『鶴見俊輔語録1 定義集』


英語で、unlearn  アンラーン
learnが学ぶで、un は否定を意味する接頭辞で、
アンラッキーとかアンインストールのアンだ。

学んできたことから、思い込みや思いくせ、思考のパターンを
取り除いて、自分なりに再構築すること。


この言葉を聞いて、
ああ、今の私に必要なことだと身にしみた。

学ぶことが好きで、学んでばかりいた。
新しいことを学ぶことは楽しい。
でも、その学んだことが
自分の血となり肉となって、
本当に自分のものにするには、
消化してもとのそのままの形ではなく
自分に合うものにしてしまわなければならない。

その作業をずっと、逃げ続けてきた気がする。

そうするには、いったん学びをやめて
自分の内にあるストックの中を
整理していく必要がある。

自分との対話。
それが、学びほぐすことになる。

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