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私の短歌日記にもタイトルを付けたい⑤

5/1
どんたくはたいてい雨が降るっちゃん今年も義父が呟いている
※御年92

5/2
飛行機雲を見上げて明日は雨かなと誰かが言って日が暮れていく

5/3
やけにしーんと始まりまして連休はB型の血を誰かに捧ぐ
※気が付けば久しぶりの献血

5/4
深呼吸したらわたしの海は凪ぎ遠くで街の音がきこえる

5/7
虚無というそのままの目で地下鉄の人らリュックを前に抱える

5/8
曇り空にためらわず日傘を開くわたしはわたしの世界の住人

5/9
今までに私がころしたものたちの名前呼びつつ膝から落ちる

5/11
犬がいない日々が当たり前になり日本のどこかでオーロラが出る

5/13
最新の宇宙論ではわたしたちあぶくの中だ あしたはじける

5/14
半袖の腕にからまる薫風のこころの裏地のようなつめたさ

5/15
悪口が酒に紛れてもりあがる様を見ながら水ばかり飲む

5/18
十一回カラスが鳴いたら人が死ぬカラスはなかなかそんなに鳴かぬ

5/22
まっくらな世界に訪れる朝のますます黒く焦げた食パン

5/25
足の爪を塗る間もなくてサンダルをつっかけて行く駅までの夏

5/27
雨粒に自分の顔がうつりこむとてもしずかなバラ園でした

5/30
荒ぶるを辞書で調べる乱暴に振る舞うとある 風呂入らず寝る

藤田美香/短歌日記2024..5月

誰に宛ててというわけではなく、誰に読んでもらいたいということもなく、
短歌になることもならないこともあり、体裁を整えるわけでもなく即詠、ひとつの単語も出てこないときもあり、まあそんなこともあるやろ。
そんな感じで毎日書く短歌。

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