【再現性高め】ペルソナに向けたロジカルな求人票の作り方
「良いペルソナができた!」と思っても、実際に求人を出してみると全然応募が来ない…
こんな経験はありませんでしょうか?
今回は、自社が欲しい人物像(=ペルソナ)を完成させた後、どのように求人票を作成すれば良いのか、再現性の高いノウハウを、図解を交えて解説いたします。
※「ペルソナの設計方法からちゃんと知りたい!」という方は、まず下記の記事をご覧いただくことをおすすめします。
1. 求人票の各項目の構成を考える
ペルソナを完成させたら、いきなり求人票の記入に取り掛かるのではなく、求人票の各項目をどのような構成にして、情報を記入するのかを考えましょう。
ポイントは、採用担当者が書きたい順番で情報を記入するのではなく、設定したペルソナからの応募を獲得するために、ペルソナの知りたい順番で情報が記入されている構成にすることです。
構成を考える際の2つの要点を以下に記します。
1.1 求人票の各項目が果たす目的を決める
求人票の各項目において「ペルソナに◯◯◯するため」と目的を決め、「各項目がペルソナに対してどのような目的を果たすのか」を考えます。
実際に求人票を作成する時に、ここまで考えて作り込んでいる採用担当者はほとんどいないので、これを実行できれば、ペルソナからの応募を獲得する確率が高まります。
1.2 要素の組み合わせを考える
各項目が果たす目的を決めたら、どのような要素を組み合わせると目的を達成できるか考えます。 ここでは、ピラミッドストラクチャー(※)の考え方を用いて要素の組み合わせを考えるとよいでしょう。
※ピラミッドストラクチャー:結論や主張を三角形のピラミッドの頂点に、その正しさを示すために下の階層に根拠や理由を、そのさらに下の階層に事実を配置し、論理的に相手に情報を伝えるためのフレームワーク。
2. 求人票の各項目に記載する情報を考える
設計したペルソナの情報を起点として、求人票の各項目に記載する情報を考えていきます。
ピラミッドストラクチャーの各階層に情報を当てはめていくことで、ペルソナの理解や納得感を得やすい求人票を作成できるようになります。ピラミッドストラクチャー作成時の4ステップを解説します。
ピラミッドストラクチャー作成時の4ステップ
以下のペルソナに対して仕事内容を訴求した例を示します。
ペルソナは31歳でJavaを使用した開発を5年経験している男性です。 コーディングやテストの経験は豊富でしょう。 今後は「上流工程を経験したい」「開発の仕事の幅を広げたい」と思っているようです。 このペルソナに求人票で仕事の魅力を訴求する例は以下の通りです。
3. 求人票のコンテンツ作成のポイント
求人票のコンテンツを作成する際に最低限押さえてほしい2つのポイントを解説します。
3.1 設計したペルソナの「知っている情報 / 知らない情報」を想像する
設計したペルソナが属する業界や職種からペルソナが「知っている情報 / 知らない情報」を想像し、ペルソナが持っている情報量や理解度に合わせた用語や表現を用いて、求めている情報を提供することが重要です。
実際に公開されている求人票からペルソナの知っている情報 / 知らない情報を想像できていない悪い例と想像できている良い例をご紹介します。まずは、悪い例です。
この求人票の募集対象は「IT業界未経験者」です。 それにも関わらず、英単語や略語を多用しているので、ペルソナが求人票を読んで内容を理解しにくい、仕事内容を「難しそう…」と感じてしまう内容になっています。
次に、良い例をご紹介します。
この求人票の募集対象は「インフラエンジニアの実務経験者(半年以上の実務経験が目安)」です。初級レベルのインフラエンジニアが転職をする際に必要とするであろう情報や不安を感じる点を想像して情報が記載されています。
3.2 ペルソナが「業界、募集職種の未経験者か経験者か」に応じて記載する情報を変える
3.2-1 記載する要素を変える
設定した採用ペルソナが「自社の業界や募集職種の未経験者か経験者か」に応じて求人票に記載する要素を変える必要があります。
「未経験者、経験者はどのような情報を必要としているのか、どのような情報を知れると不安が解消されて応募できるのか」を想像して、求人票を作成することが重要です。
以下に未経験者、経験者が求人票で気にする要素の例を記します。
3.2-2 箇条書きをする際の情報の記載順を変える
求人票の作成時に仕事内容や採用要件を箇条書きで記載することが多いと思います。
このときのポイントは、未経験者 / 経験者に応じて、箇条書きの情報の記載順を変えるということです。
求職者は、求人票を見た時に「箇条書きの上に記載されている情報のほうが優先度が高い、メインの仕事である」と認識する傾向にあります。
この傾向を意識して、ペルソナが未経験者か経験者かによって、下のように情報の記載順を変えることが大切です。
おわりに
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