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【再現性高め】ペルソナに向けたロジカルな求人票の作り方
「良いペルソナができた!」と思っても、実際に求人を出してみると全然応募が来ない…
こんな経験はありませんでしょうか?
今回は、自社が欲しい人物像(=ペルソナ)を完成させた後、どのように求人票を作成すれば良いのか、再現性の高いノウハウを、図解を交えて解説いたします。
※「ペルソナの設計方法からちゃんと知りたい!」という方は、まず下記の記事をご覧いただくことをおすすめします。
1. 求人票の各項目の構成を考える
ペルソナを完成させたら、いきなり求人票の記入に取り掛かるのではなく、求人票の各項目をどのような構成にして、情報を記入するのかを考えましょう。
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ポイントは、採用担当者が書きたい順番で情報を記入するのではなく、設定したペルソナからの応募を獲得するために、ペルソナの知りたい順番で情報が記入されている構成にすることです。
構成を考える際の2つの要点を以下に記します。
1.1 求人票の各項目が果たす目的を決める
求人票の各項目において「ペルソナに◯◯◯するため」と目的を決め、「各項目がペルソナに対してどのような目的を果たすのか」を考えます。
実際に求人票を作成する時に、ここまで考えて作り込んでいる採用担当者はほとんどいないので、これを実行できれば、ペルソナからの応募を獲得する確率が高まります。
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1.2 要素の組み合わせを考える
各項目が果たす目的を決めたら、どのような要素を組み合わせると目的を達成できるか考えます。 ここでは、ピラミッドストラクチャー(※)の考え方を用いて要素の組み合わせを考えるとよいでしょう。
※ピラミッドストラクチャー:結論や主張を三角形のピラミッドの頂点に、その正しさを示すために下の階層に根拠や理由を、そのさらに下の階層に事実を配置し、論理的に相手に情報を伝えるためのフレームワーク。
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2. 求人票の各項目に記載する情報を考える
設計したペルソナの情報を起点として、求人票の各項目に記載する情報を考えていきます。
ピラミッドストラクチャーの各階層に情報を当てはめていくことで、ペルソナの理解や納得感を得やすい求人票を作成できるようになります。ピラミッドストラクチャー作成時の4ステップを解説します。
ピラミッドストラクチャー作成時の4ステップ
①論点に対する結論を考える
ペルソナが求人票を見た時に抱く疑問や知りたいと思っている情報を論点にして、結論を考えます。 採用担当者が伝えたいと思っている情報を一方的に記載しても意味がないので、ペルソナの思考を起点に、記載する情報を考えることが重要です。
②結論が正しいと言える理由を考える
①で記載した結論の内容がなぜ正しいと言えるのか、その理由を考えます。
③理由を支える複数の具体的な根拠を集める
②で記載した理由に関連する具体的な情報(= 事実)を複数集め(※)、ペルソナが求人票の内容を読んだ時に納得する状態を目指します。
※最も説得力のある根拠の数は3つと言われています。根拠が少なすぎると説得力に欠け、多すぎると嘘くさく思われてしまいます。
④各階層の論理構成を確認する
ピラミッドが完成しても、各階層で論理が成立していなければ意味がありません。 以下の手法で各階層で論理が成立しているか確認しましょう。
④-1「結論」に対して、「なぜそう言えるのか?」と投げかけ、記載した「理由」に妥当性があるか確認します。
④-2 「理由」に対して、「例えば?」と投げかけ、記載した「根拠」が具体的で納得性のあるものか確認します。
以下のペルソナに対して仕事内容を訴求した例を示します。
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ペルソナは31歳でJavaを使用した開発を5年経験している男性です。 コーディングやテストの経験は豊富でしょう。 今後は「上流工程を経験したい」「開発の仕事の幅を広げたい」と思っているようです。 このペルソナに求人票で仕事の魅力を訴求する例は以下の通りです。
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ポイント
①ペルソナが抱いている「上流工程を経験したい」「開発の仕事の幅を広げたい」という思い(論点)に対応する結論が書かれている。
②「なぜ①のように言えるのか?」その理由が書かれている。
③ ②の内容を支える具体例が複数書かれている。
→どの企業、職種においても言えそうなありきたりな内容や抽象的な内容ではなく、発生した事実に基づいた内容が書かれている。
3. 求人票のコンテンツ作成のポイント
求人票のコンテンツを作成する際に最低限押さえてほしい2つのポイントを解説します。
3.1 設計したペルソナの「知っている情報 / 知らない情報」を想像する
設計したペルソナが属する業界や職種からペルソナが「知っている情報 / 知らない情報」を想像し、ペルソナが持っている情報量や理解度に合わせた用語や表現を用いて、求めている情報を提供することが重要です。
ポイント
自社の業界。募集職種と異なる業界、職種に属する人材をペルソナにする場合、専門用語や英単語による略語は使わず、噛み砕いた表現にし、求人票の内容の理解を促すこと。
時間をかけて多くの情報を記入しても、ペルソナが読んで理解できないと応募に至らなくなってしまいます。
実際に公開されている求人票からペルソナの知っている情報 / 知らない情報を想像できていない悪い例と想像できている良い例をご紹介します。まずは、悪い例です。
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この求人票の募集対象は「IT業界未経験者」です。 それにも関わらず、英単語や略語を多用しているので、ペルソナが求人票を読んで内容を理解しにくい、仕事内容を「難しそう…」と感じてしまう内容になっています。
悪いポイント
①仕事でPCの操作をしない業界に属している求職者までターゲットにしている求人で「ExcelVBA」と記載しても、読み手が内容を理解できない可能性が高い。
②横文字の多用や「RPA」という略語、「キッティング」「デバッグ」などの専門用語が羅列されており、読み手が入社後に自分がどのような仕事を担当するのか想像できない。
次に、良い例をご紹介します。
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この求人票の募集対象は「インフラエンジニアの実務経験者(半年以上の実務経験が目安)」です。初級レベルのインフラエンジニアが転職をする際に必要とするであろう情報や不安を感じる点を想像して情報が記載されています。
良いポイント
①求職者(特に、客先常駐を経験している方)が気にするであろう「還元率」を求人タイトルに記載している。
※求人票のクリックを促す効果もあり。
②半年以上の実務を経験したインフラエンジニアが気にするであろう、今後のスキルアップの観点に言及している。ただ単に「スキルアップできます」と伝えるのではなく、実践を通じて生まれたスキルアップのための課題が500以上あることを伝えているのが◯。
③自社内のインフラエンジニアなのか、客先常駐型のインフラエンジニアなのか明記している。
④初級レベルのインフラエンジニアが「自分の経験でできそう」と思う案件や少しレベルが高いと感じる案件を記載している。
⑤「常駐先は営業担当に決められて、自分のやりたいことに挑戦できないのでは?」という求職者の不安を想像した内容を記載している。
案件の決定権がエンジニアにあることや、会社都合で一方的に案件が決められないこと、その他の情報をオープンにすることなどにも言及している。
3.2 ペルソナが「業界、募集職種の未経験者か経験者か」に応じて記載する情報を変える
3.2-1 記載する要素を変える
設定した採用ペルソナが「自社の業界や募集職種の未経験者か経験者か」に応じて求人票に記載する要素を変える必要があります。
「未経験者、経験者はどのような情報を必要としているのか、どのような情報を知れると不安が解消されて応募できるのか」を想像して、求人票を作成することが重要です。
以下に未経験者、経験者が求人票で気にする要素の例を記します。
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3.2-2 箇条書きをする際の情報の記載順を変える
求人票の作成時に仕事内容や採用要件を箇条書きで記載することが多いと思います。
このときのポイントは、未経験者 / 経験者に応じて、箇条書きの情報の記載順を変えるということです。
求職者は、求人票を見た時に「箇条書きの上に記載されている情報のほうが優先度が高い、メインの仕事である」と認識する傾向にあります。
この傾向を意識して、ペルソナが未経験者か経験者かによって、下のように情報の記載順を変えることが大切です。
情報の記載順のポイント
■ペルソナが未経験者の場合
・仕事内容:難易度が低い、未経験者でも理解できそうな内容から記載する。
・採用要件:誰にでも多くの求職者に当てはまりそうな、応募のハードルを下げられる要件から記載する。
■ペルソナが経験者の場合
仕事内容:ペルソナがこれから経験したいと思っている内容や少し難易度が高いと感じる内容から記載する。
※未経験者でもできそうな仕事内容から記載すると「自分がやりたい仕事ができなさそう」と判断される可能性があるので注意。
おわりに
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