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【保存推奨】ゼロから求職者ペルソナを設計する方法(図解付き)

送信したスカウトは開封されているのに、返信がない…」 採用活動を支援する際に、よく聞かれる悩みの一つです。このような状況に陥っている原因の一つに「適切なペルソナ設計ができていないこと」が挙げられるかもしれません。

この記事では、適切な求職者ペルソナを設計する方法について、図解を交えながら誰でも理解できるよう解説いたします。


1. 「ペルソナ」とは?

採用に携わったことがある方なら「ペルソナ」という単語を耳にしたことがあると思います。 ペルソナとは、何を指すのでしょうか? なぜ採用活動においてペルソナを作成することが重要なのでしょうか?

また、似た言葉の「ターゲット」とは何が違うのでしょうか? これらの疑問を解消し、ペルソナへの理解を深めましょう。

1.1 「ペルソナ」とは何を指すのか?

ペルソナとは、主にマーケティングで使われる概念で、商品やサービスを利用する典型的な顧客像のことを指します。 そこから転じて、採用活動におけるペルソナは、自社が最も採用したい具体的な人物像のことを指します。

1.2 採用活動におけるペルソナの重要性

「ペルソナが何かわかったけど、作る必要はあるの?」「設計しなくても採用活動は始められるのでは?」と思う方もいるでしょう。 ここでは、採用活動におけるペルソナの重要性を解説します。

ペルソナを設計することで、必要な人材に効率的にアプローチできるようになり、採用活動のムダを減らせます。また、内定承諾率を高めることにつながったり、入社後の定着につながりやすくなったりするので、得られるメリットが非常に多いです。

1.3 「ペルソナ」と「ターゲット」は何が違うのか?

「『ペルソナ』に似た単語に『ターゲット』があるけど、何が違うの?」と疑問を抱く方もいるでしょう。「ペルソナ」と「ターゲット」の違いは、情報の具体性の高さにあります。

「ペルソナ」と「ターゲット」の違い
・ペルソナ:求職者の志向性やキャリアにおける課題などより詳細に落とし込んだ人物像
・ターゲット:何かしらの属性でグルーピングした人物群

違いを図で表すと、以下のようなイメージです。

2. ペルソナの設計方法

「ペルソナが大切なことはわかったけど、どのように設計すればいいのかわからない」という方のために、ペルソナ設計の5つのステップを解説します。

2.1 採用要件のヒアリングを実施し、要件を整理し、必要な人材を定義する

採用の開始が決まったら、経営陣や受入れ部署の責任者に採用要件のヒアリングを実施します。大きく分けて以下の5つのカテゴリーに関する情報をヒアリングできるといいでしょう。

2.1-1 採用の目的、解決したい組織課題

採用の目的
採用を開始するには、何かしらの理由があります。経営陣や現場の責任者に、採用の目的や背景を聞きましょう。ただ「目的や背景は何ですか?」と聞くのではなく、組織の「過去の状態」「現在の状態」「未来にどうありたいか」を「過去→現在→未来」の時間軸に沿って採用の目的や背景を聞くことが重要です。 また、「なぜ採用をするか?」という「Why」の部分が明確になっていないと、求人票の情報を通して「誰に対して(Who)」「何を(What)」「どのように(How)」届けていくのかが不明瞭になってしまうので、要注意です。

解決したい組織課題
組織の「あるべき姿」と「現状」を聞き、あるべき姿と現状の差分を明確にしましょう。あるべき姿を実現するためには、必ず解決したい組織課題が存在します。 この解決したい組織課題を具体的に聞くことで、組織課題を解決してくれる人材が明確になり、必要な人材の採用要件やペルソナを作成しやすくなります。

2.1-2 定量的な採用要件(MUST、WANT)

数値化して表すことができる、誰が見ても解釈のズレを生まない定量的な採用要件のMUST(必須)、WANT(希望)をヒアリングします。

「この要件を満たしていれば、スカウト送信の対象になる、書類選考合格」と判断できる要件を収集しましょう。 以下のような項目が定量的な採用要件に該当します。

2.1-3 定性的な採用要件(MUST、WANT)

数値化して表すことができない、人によって解釈のズレがある定性的な採用要件のMUST(必須)、WANT(希望)もヒアリングします。 以下のような項目が定性的な採用要件に該当します。

採用要件に落とし込むときは、「コミュニケーション力が高い方」「問題解決能力が高い方」などの抽象的な表現ではなく、その能力を細分化して、必須の要素を具体的に表現することが重要です。以下に悪い例と良い例を示します。

2.1-4 選考における合否判定のポイント

一次面接や二次面接、最終面接で候補者にどのような質問をし、どのような基準で合否判定をするのか、合否を決める優先度の高い項目は何かをヒアリングします。

各選考を担当する面接官が、採用する人材に対して何を求めているのか把握できるようになります。以下のようにして情報を集約するとよいでしょう。

2.1-5 選考フロー、担当者

どのような選考フローにするのか、各選考プロセスの担当者は誰かをヒアリングします。

2.2 ターゲットを定める

ペルソナを作成する前に、ヒアリングしたMUST、WANT要件をもとに「ターゲット」を定めます。性別、年齢、学歴や経験業界・職種の経験年数、保有スキルなどの属性から、大まかな人材像を言語化していきましょう。

2.3 仮のペルソナを言語化する

大まかな人材像であるターゲットを定めたら、そこからパーソナリティや志向性、キャリアにおける課題などの情報を具体的に記載し、転職市場に実在しそうな1人の人材像を作り上げ、仮のペルソナとします。

2.4 現場の責任者と仮のペルソナのイメージをすり合わせる

仮のペルソナを作成したら、現場の責任者に共有し、イメージがズレていないか確認してもらいましょう。

募集職種に特有の志向性やキャリアにおける課題、悩みや不安など、採用担当者にはわからない情報を得られるかもしれません。 イメージにズレがある場合、この段階で修正をしましょう。

2.5 転職市場と照らし合わせて要件を修正し、ペルソナを固める

せっかく「いいペルソナができた!」と思っていても、転職市場と照らし合わせて存在しないペルソナになっていたのでは意味がありません。

責任者と仮のペルソナのすり合わせが完了したら、求人媒体や人材紹介会社を活用して、ペルソナに合致する求職者が何名くらい存在するのか調べましょう。

調べた結果、作成したペルソナに該当する求職者がごくわずかであれば採用を成功させられる確率は低くなります。

「どの要件をどのように修正すれば、該当する求職者が増えるのか」を考え、転職市場と照らし合わせて要件を修正し、採用の成功確率を高めることが重要です。

おわりに

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