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空衣
2017年4月15日 13:16
側にいればいるほど、終わりを感じる。肌に張り付く。ああ、この人の近くにいることはできない。いずれ自分とこの人は決して交わることのない、覚束ない過去だけの関係になる。いつ細い糸が切れてしまうかわからない。どうかあとひと季節保ってほしい。きっとこの人は私を忘れる。私は死ぬ瞬間までこの人に囚われているだろうというのに。 ただ絶望と呼べたらいいのに、その距離感こそが徹底的な日常で。 私は自