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【雑記】椅子と畳じゃ座り方が違う

 やっぱり、noteにはnote特有の書き方が必要なんじゃないだろうか。

 あちこちのクリエーターさんがこしらえたnoteだとか、自分でいくつか短編を投稿してみた結果から、モヤモヤとそんなことを考えている。

 ほんとは偉そうに評価とか分析をできるような身分でも能力でもないんですが、普段書かないようなものを書くのも筆力向上に少しぐらいは寄与するだろうという目論見から書き出してます。

(以下全て、なんの検証もなされていない私見です。あしからず。)

しっくりこない

 ちょっと前、書き物している友人が「webだとかみんな横書きなんで、書き方を変えなきゃならないと思ってる」と言っていた。真意が完全に汲めてるとは思わないが、たしかにパソコン上でword縦書きした時点では違和感なかったはずのものがnoteに載せるとどうもしっくりこないことがある。

 フォント、行間、級数、一行あたりの文字数、そもそも縦書きか横書きか。表示領域(特に余白部分)なんかも影響しているかもしれない。

 あと、noteは改行すると段落と段落の間にスペースができる。web上でテキストを読むに際しては確かにそうなってくれた方が見やすい場合が多いので良い機能だとは思う。でも場合によっては少し工夫がいるような気がする。

noteでのセリフのやり取り

 特にセリフが連続する場合なんかはちょっと読みづらくなるというか、リズム感が悪くなりがちだと感じている。もったり感というか、なんか人間が話をしている感じが浮き上がってこなくなる。

 例として適切かわからないけど、

「おお、久しぶり!」

「お前老けたなぁ!」

みたいなやり取り。なんか、読みづらくありません? 僕だけ?

 もしかしたら、台本ばっかり読んで育った縦書き人間のみに言えることで、デジタル・ネイティブでナウなヤングならば何の違和感もない、っていうオチかもしれないけど。

「おお、久しぶり!」
「おまえ老けたなぁ!」

 こうやってwordとかからコピペすれば(※Shift+enterで隙間なく改行できるという情報をいただきました。知らんかった……)いきなり見やすくなる。(気がする)このぐらいの長さのセリフだと目が複数行まとめて捕捉できるからだろうか。不思議。

「おお、久しぶり!」
「おまえ老けたなぁ!」
「お前にいわれたくないわ」
「違ぇねぇ」
「案外元気そうじゃんか」
「そうか?」
「おお」
「まずい飯のおかげかもな」
「まあ座れよ」

でも分量が増えるとやっぱり見ずらくなる。これも不思議。

 あくまで仮説だけど、声に出して読むよりも目で追うほうがずっと速いスピードで進んでしまう結果、横書きセリフは身体感覚と乖離してしまうんじゃないだろうか。

 かなり昔、ケータイ小説なるものがもてはやされた際に見た文章は、横書きで、しかも殆どが一行すらも埋めることなく改行の嵐だったと記憶している。さっきのセリフの羅列みたいに。当時の携帯デバイスの表示領域だとか横書きフォーマットだとかを鑑みれば、実のところそれが正解だったのかもしれない。

 ところがnoteでこれやると、やっぱり読みづらい。不思議。不思議の海のナディア。余白と読みやすさについての考察がどこかにあったらぜひ読みたいところ。多分、目の可動範囲を制限しすぎるとなにかストレスフルに感じる生理的なものがあるんだろうね。完全にあてずっぽうだけど。

良いところも当然ある

 硬質な文章はnoteだとすんなり頭に入ってくる印象がある。いやいや、硬質な文章を書ける人はきちんと理路整然とした読みやすい文章を書けて当然だろう、ってそりゃそうなんですけどね。

 少なくとも僕はnoteで読むのがすんなり頭に入ってくる。これはパラグラフごとにスペースを作ってくれる機能の恩恵だろう。

座るが色々なら書くだって色々

  まあ、横書き界隈で戦ってきた人たちからすると、なにをいまさらなんでしょうが、僕は戯曲という、縦書きほぼセリフのみという世界に慣れ親しんでた時期の方が長いものだから、ちょっとカルチャーショックと言うか。どうぞ座ってと言われて胡座をかいたら、冷たいフローリングの上だったっていう感じ。

 一口に【座る】っていっても、TPOでどこにどうやって座るか違うってのは当然っちゃ当然なんだよね。

 ちょっと前まで、縦書きと横書きはやっぱ違うんだなぁぐらいの認識だったんだけど、媒体ごとにもトンマナとはまた違うレベルで、それぞれにふさわしい書き方ってあるんでしょうね。

 知ってる人には当たり前かもしれないけど、僕にとっては新鮮だったもので書かせていただきました。僕と同じようなことでモヤモヤしている人の何かしらのヒントにでもなったら幸いです。

 ちなみに個別具体的な対策は、各々で考えるのが良いと思います。文体は各々なわけですから、どうしたってnoteの良さとどうマッチさせていくかも違うでしょうし。

 もっと言えば、すべては気のせいだと思って自分の書きたいように書くのも良しでしょう。それも一つの在り方で個性ですから。いちばん大事なのは個性。次に伝える技術。……まあ、両輪を同時に回すのがベストなのは間違いないでしょうけど。

 とまあ、こんな風にあれやこれやと考えながらバカバカしい短編を投稿する。これが私の、アナザースカイ。ウソ、noteの続け方。


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