感謝と猫と友人の話
つい先日投稿しました「隣の猫」が皆様のお目に留まり、スキまでして頂けた事、感謝申し上げます。
タイトルだけ見て来られた方も中にはいらっしゃるかもしれませんが、ものは試し、怪談やそれに準ずるお話に興味を持ってくだされば幸いです。
怪談イコール怖い話という訳ではなく、不思議な話も含まれておりますので。
さて、「猫」という生き物は怪談のお供と言っても過言ではないでしょう。前を横切ったり意味ありげに鳴いたり、どこかを見つめたり……と、様々出てきますよね。さり気なくも大きな存在感を放つのが猫。何故そこにいるのか神のみぞ……猫のみぞ知る所です。
先日、友人より聞いた話にも出てきますので、そちらをお披露目して、再度感謝の代わりにさせて頂きます。
「肝試し」
高校2年生の時。
部員のメンバーと、ハイキングコースのある山で肝試しをする事になりました。
なにそれを取ってこいだの、どこそこをお参りしてこいだのというルールはなく、ただ頂上までのぼり下山するだけの予定でした。
登り始めたのは夜の12時頃。
部員のB子は私の腕に手をまわして一緒に最後尾を歩いていたんですね。
ちょうど半分ぐらいきて気になりはじめていたことなんですが、野良猫がやたら多いんです。
山だし猫がいることはおかしくないんですけど、猫の目線が変で、私たちではなく、私たちよりも後ろの空間を見ているようにしか思えないような……
もちろん最後尾なので、後ろには誰もいないことは確認済みでした。
でも、言葉に出さず(皆は猫多いなーって言ってただけだったし、怖がらせたくなかった)進み続け、何事もなく頂上につき下山したんです。
で、その帰り道、B子が腕に何かついているのか、ずっとはらってるんですね。
私がどうしたのか聞いたら、
「ずっと髪の毛がついているような感覚がある」
って言うんです。わんちゃん憑いてるかも……って思い「何も腕についてないから気にしなさんなー」って伝えてB子含めて皆解散したんです。
深夜2時を過ぎて自分もようやくマンションにつき、エレンベーターに乗り込み、ドアが閉まるのをボーと見てたら急にガタンって真ん中まで閉まったドアがまた開き始めたんです。
え…………ってなって
もう一度閉めるボタンを押しても同じようにドアが開くんですね。隙間は大体30センチくらい。
ちょうど誰かが真ん中に立っていて、それにバウンドしたように開くんです。
全身に鳥肌が立ってこれはやばいぞってなり、
閉めるボタンを連打して
4回ぐらい繰り返してようやく閉まったんです。
なんとなくエレベーターの中にはいないと感じ安堵してました。
私は当時8階に住んでいたのですが
5、6階ぐらいを通り過ぎようとしたとき、エレベーターのドアの小さい窓から一瞬見えたのが、下を向いて立つセミロングぐらいの髪の長さの女の子。
しかも私が上昇していくのに合わせて顔をあげようとしているのを。
私はとっさにその顔を見たら本当にやばい事になると感じ目をつぶりました。
エレベーターが無事8階に止まり怖かったですけど薄目をあけて足元を見ながら玄関までたどり着くことができました。
幸いその後何事もなかったので良かったです。
やっぱり軽々しくそれに興味を持った行動はだめだと再認識して、それ以降肝試しみたいな行事ごとは参加しないようにしています。
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