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香りで叶うエイジングケア

みなさんは、香りにもエイジングケア効果があることを知っていますか?

私は職業柄、食欲がなかったり、薬の影響で香りに敏感な患者さんにもお会いすることが多いので香りを身にまとう習慣はないのですが、香りはリラックスためにもプライベートで時々アロマや好きな香りの化粧品などを使っています。

香りがあると、浅くなりがちな呼吸を深く行うことができるので、リラックス効果が期待できます。

そして、香り成分に全身的なエイジングケア効果がわかってきているので、今回はそのお話しをしていこうと思います。



皮膚には香りを感じる細胞がいる!


皮膚のエイジングはそのほとんどが紫外線によるものです。

また、加齢に伴って皮膚代謝が低下し、真皮の弾力性繊維が不均一になるなどの変化が起きます。

古くは香油などを皮膚に塗ることが行われていました。

その香り成分が実際に皮膚の弾力性を低下させる原因であるエラスターゼやコラゲナーゼなどの皮膚成分を壊す酵素を阻害する働きがあることが分かっています。

具体的には

ジェニバー
グレープフルーツ

などの香りです。

また、香り成分の中に強い抗酸化作用を持つものもあります。

こちらは具体的には

レモングラス
ローズマリー
イランイラン

といったもので、これらを精油にしたときに抗酸化作用が皮膚の老化を抑制するという説もあります。

香り成分の吸入によって皮膚のバリア機能の再生能力が向上するとも報告されています。

また、すごいのが皮膚のメルケル細胞は匂い自体に反応するといわれています。メルケル細胞は皮膚の体性感覚に関与する細胞ですが、香りのいい精油で皮膚にタッチングをしてあげると脳も活性化するといわれています。


香りで脳が活性化!認知症症状緩和にも応用されている香りとは


香りは脳にも作用します。

レモン
グレープフルーツ
レモングラス

などの柑橘系の香りは脳の中でも前頭前野近傍部の活性化が起こることが示唆されています。

アルツハイマー型認知症の患者さんに対して行われた実験では、午前にレモンとローズマリー、午後にオレンジスイートとラベンダーのブレンドを用いることによって有意に認知機能障害が緩和されたと報告されています。



香り成分をうまく使うことによってエイジングケアに効果を上乗せすることが期待されています。

また、香り成分は単なるリラックスのみならず交感神経を働かせるものもありますし、気分によって使い分けるのも効果的だと考えられています。

ただ、「香害」という言葉もあり、香りの好き好きは人それぞれ。

他人に配慮した香りの楽しみ方をしたいものですね。


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