卓球部員よ、好奇のまなざしを撃ち返せ

僕は中学生のとき、卓球部に所属していた。
少年野球をやっていたからそのまま中学でもと思いはしたけど、
晩年補欠だったし、朝練もあるし、顧問が一番厳しいという噂もあってあきらめた。
テニス部が一番バランスが取れていて、本気でやる人もいれば、遊び半分でも許される空気感でいいなと思ったけれど、兄が所属していたのでこれまたあきらめた。
消去法で残ったのが卓球部だった。
今でこそチョレイ!の張本選手などが活躍してメジャーなスポーツになってきたけど、当時の卓球部の印象はというと、クラスで目立たない陰キャ、運動音痴が最終的に行き着く場所になっていた。そこに僕は行き着いた。

卓球部というだけで好奇のまなざしで見られるものである。
もちろん女子にモテるはずがないし、ヒエラルキーの圧倒的上位である野球部やサッカー部にしいたげられている空気を感じるのだ。
社会人になってから学生時代の部活なんだった?という会話が時たまにある。卓球部というのがなぜか恥ずかしい。恥ずかしいと思う自分が恥かしいのだけど。

でも、今同じような境遇にいる卓球部員や嘲笑の対象になっている人がいるのなら、言いたい。
笑うやつの背中に思いっきりスマッシュを決めてやれ。
何もやりかえしてこないと思わせてはいけない、君は強い。

勝てなくてもいいから負けるなと言いたい。

《きょうの短歌》
負けるなよ 涙が流れない夜に
西向きの窓 朝日は差すから

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