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【大槌町地域おこし協力隊】2021年12月活動報告

怒涛の11月が終わり、小休の12月でした。
それもこれも、ついつい自分を追い込む悪い癖から解き放ってくれる周囲のおかげ。
万全のサポート体制に感謝の年末でした。

トップ画像は、町内の畜産農家さんの軒先で干されていた新巻鮭と干し柿です。
スーパーで新巻用のサケが売っているのは知っていましたが、家庭で干しているのは初めて見ました!
これが大槌・冬の風物詩なんでしょうか。

さて、12月の振り返りです

1.おおつちこども園での食育活動

4~6歳の子どもたちに私達の活動についてお話しする機会を頂きました!

MOMIJI代表兼澤さんの講話

兼澤さんが、ハンターになった経緯や、シカを獲らなくてはいけない理由、初めてクマを獲った日のことなどを子どもたちに話しました。

子どもたちは、シカの角や革、クマの牙や爪に触って、「これ本物?」と興味津々に見ていました。

私からもシカクイズを出題。

そして質問タイムでは、事前に考えてくれたたくさんの質問が。「シカの目はなんで光るの?」「シカの子どもが先に歩いているときがあるのはなぜ?」等、子どもの好奇心の強さに驚かされました。

大槌鹿の串カツを1本ずつ手渡しで提供

お話しのあとは試食タイム!子供ウケも抜群の「大槌鹿の串カツ」を一人ずつ取りに来て

給食タイム!みんな人懐っこくて一緒のテーブルに誘ってくれました

いつもの給食+串カツでかなりのボリュームでしたがしっかり食べてくれました。気に入ってくれた子も多数いた様子。

普段見ている「シカ」とお肉になった「鹿」が子どもたちの中できちんと結びついたでしょうか。「食べること=命を頂くこと」ということがきちんと伝わっているといいなと思います。

2.旬刊旅行新聞の広告作成

旅行新聞の広告枠を頂きました!

小スペース+白黒印刷ということで、お肉の写真はどうしても白黒だと伝わりにくいものが多く、苦労しましたが…

旬刊旅行新聞の広告

実際の掲載はどのようになったのでしょうか、気になります…

3.OGSP定例会

毎月コアメンバーが一堂に会して、各プロジェクトの進捗状況を確認。

OGSP12月定例会

オンラインコミュニティの主担当となる新メンバーも参加。
どんどん賑やかになります。

誕生日男

受験勉強から復活した漢の誕生日を祝う一幕も。

4.狩猟免許試験会場でのアンケート調査実施

岩手県では30年程前から減少しているハンターを増やすべく、各種施策を実施。しかし狩猟免許所持者は少しずつ増えているのに対し、実際に狩猟活動を行っている人はそれほど増えていないという現状もある。

まずは新しく狩猟を始める人たちがどのような属性・動機の人たちなのか、現状を把握すべくアンケートを企画・提案

するも、本格的なアンケートを実施するには準備時間が足りないということで、今回は簡易的なアンケートを実施。

試験会場廊下に設置した調査用紙

岩手県の後援を得て、試験会場から出てくる受験者に声掛け、協力を仰ぐ。8~9割が回答してくれている体感。

結果はこのように。シールが増えてくるにつれ受験者も興味津々で協力してくれる

この回答を集計。年齢・性別・住所地などの構成や、狩猟免許取得後の予定などが明らかになってきた。来年度の狩猟免許試験時にはもっと詳細なアンケートを実施したい。

と、同時にその結果が出てくるのを待っている猶予もないので、増えるべき狩猟者が増えてくるように、打つべき手立てもしっかり計画していく。

5.農作物被害状況調査同行

大槌町で毎年この時期に実施している聞き取り調査に同行。

農家さんの家を一軒一軒訪ね「今年どんな動物の被害がありましたか?」「被害を受けた作物の種類は何ですか?」等と質問していく。

この訪問のお陰で高い回答率が得られているのだ。しかも年に1回の訪問のはずなのに、「この家はご主人はもう引退している」「この家は平日は不在」などと事細かに覚えている。脱帽。

私はついて回る中だけだが、山に隣接して1軒1軒の農地が狭い大槌の農業の実態を勉強中。農地面積が狭いと、自家消費用の農作物の割合が高かったりして、役場がどこまで介入すべきかも難しい…。

日本全体では農業は集約化・大規模化・機械化が進んでいるが、日本中どこのスーパーに行っても北海道産のじゃがいも、群馬県産のキャベツ、熊本県産のトマト、オーストラリア産の牛肉が並んでいるのは面白みがないし持続的でないと思う。

大槌のスーパーに並ぶ食材は出来る限り大槌のもので揃えるべきだ、と言うのが持論。

私の地元・北海道と比べると遥かに作業効率が悪いのだが、それでも大槌の農業が生き残っていくための野生鳥獣対策を考えたい。

北海道の典型的な大きい農地

6.沿岸圏域野生鳥獣被害防止対策連絡会での講演

釜石・大槌ハンター育成プロジェクトについて紹介

沿岸(宮古・山田・大槌・釜石・住田・大船渡・陸高)の振興局職員・市町村職員・猟友会など、鳥獣対策の方々の前で大槌町の取り組みについて紹介する機会を頂いた。

私も、釜石・大槌ハンター育成プロジェクトについて20分程講演。
まだまだ人前でかしこまって話すのは慣れない。
参加者を自分の聴衆にとり込むスキルは練習が必要。

やはりどこの市町村でも鳥獣問題は関心が高い様子。
ジビエ事業にも興味があるが踏み切れない、といった様子が伺えた。

ジビエ事業化も、ハンターの育成も、沿岸域で手を取り合って取り組んでいきたい。
今回はそのジャブ打ちのいい機会にできたと思う。

7.ご報告(ジャパンSDGsアワード2021特別賞受賞)

大槌ジビエソーシャルプロジェクトとして受賞

年末12月24日、首相官邸でジャパンSDGsアワードの表彰式が行われ、大槌ジビエソーシャルプロジェクトも特別賞を頂くことができた。

日本中数ある団体の中から、栄誉ある特別賞。

メンバー1人1人が日ごろからより良い未来のためを思って実施してきた活動が、SDGsにも共通するものだということを改めて確認することが出来ました。

抜粋して、私が特に当てはまると思うものは

12. つくる責任つかう責任
12.2 2030年までに天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用を達成する。
15. 陸の豊かさも守ろう
15.1 2020年までに、国際協定の下での義務に則って、森林、湿地、山地及び乾燥地をはじめとする陸域生態系と内陸淡水生態系及びそれらのサービスの保全、回復及び持続可能な利用を確保する。
17. パートナーシップで目標を達成しよう
17.17 さまざまなパートナーシップの経験や資源戦略を基にした、効果的な公的、官民、市民社会のパートナーシップを奨励・推進する。

イマココラボ(https://imacocollabo.or.jp/about-sdgs/17goals/) 

賞という形になったことで、ますます自信を持って取り組んでいくことが出来そうです。

8.おまけ(今月のもらい食い&ご馳走)

12月も豊かな食生活でしたので一部ご紹介します

わなにかかったシカの脂たっぷりの煮込み
大槌のお母ちゃんが作る「ドンコのさかさ焼き」
北浦隊員が激闘の末に勝ち取ってきたナメタガレイの煮つけ
MOMIJIの鹿肉パック詰めのお手伝いをして得たアバラの煮込み
同じくMOMIJIのお手伝いでもらったドンコ汁
鍋いっぱいのサケのあらで出汁をとったサケ鍋
町内の飲食店さんが作ってくれたクリスマスオードブル
相方が獲ってきたカモで出汁をとった渾身の年越し鴨そば

素敵な年の瀬でありました。
皆様今年も変わらぬ応援を宜しくお願いします!!

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