欲望

ブラインド
まみれ欲欲
よう足さん
コールタールの
壺の底から。

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とある事件に際して。

加害者は、誰に責められてもおかしくないようなことをしているんです。
次々と暴かれる事実は、それに関与していない私からさえも、生命力を削いでいくようなえぐみがありました。
よくそんな欲望を抱けるな。
被害者のことを思うと、胸が潰れそうになります。
いいように拡大解釈している声を聞くのも辛いものがありました。
炎上、むべなるかな、ではある。

けれど同時に、糾弾する人々の声にも少し怯んでしまったんです。
声を荒らげるのは真っ当で、それこそが正義であるといったような。
「それくらいのことをしているんだから」。
そこには鉄槌を下したい！という欲望はなかったか。
中には伝聞だけで判断している声もありました。
原典にあたった上で、冷静に言葉を紡ごうぜ。
まあ、原典も、本当に本当にひどいものなんだけど。
そして、加害者の親族にまで追求するのは、完全にお門違いです。

ちょっと疲れたなあ、いやだいぶ疲れたなあ、インターネット。
なんて思っているのに、目を充血させてまで、指で押し広げてまで情報を追っているなら、同罪だ。

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覆いが用を足さなくなるくらいの欲望は、
きっととんでもなくみっともなくて、
おまけにたやすく分断を招くなあと思っています。
そんな想いと、自戒も込めて。

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