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一人が買えば、もう一人も釣られて買うよね

 売上6450円/1h、声をかけた人数40人、購入者8名、2023/3/19☀


こんにちは!フルーツボーイ中村です。
本日は池袋東口で行商した話です。

今回のキーワードは

「仲間意識」

友達がやっているから私もやる。
芸能人が使っているから私も使う。

いざ買ってみると

「あれ?なんでこれ買っちゃったんだけ?」ってなる日本人に多いアレです。

この日出会ったお客様は、はじめは拒絶してたところから、目の前で知り合いが購入してから、豹変しました

その豹変っぷりがとても面白かったので、それをお話します。

いきなり現れた「怪しい果物売り」でも仲間が一人購入すれば、心が傾くという現象、、
これは、私が研究している「体弱性善説」のど真ん中の材料!!

貴重な体験でしたので、ぜひ最後までお付き合いください。


本日の果物と場所の詳細

今日の果物ははるみという高級かんきつ🍊と国産レモン🍋

個人的にはるみは柑橘ランキングトップ3に入る逸材


それぞれ、850円(2玉)と500円(4玉)のセット。決して安い果物ではありません。

準備が整ったフルーツボーイ中村はいつもどおり行商を始めます。

「手当たり次第」声をかける、これが私のスタイル。

今日は池袋公園の脇に休憩している皆さんにお声掛けしていました。


入り口はこんな感じ
桜の木の下で立ち止まっている人に主に声掛けしました。
当日は桜は咲いていませんでしたが、、

さて、スタートです。

あたたかくなってきたこともあり、団体で集まって缶チューハイを飲んでいる人がたくさんいました。

今日は個人客モードではなく、団体客モードだな。

お声掛けの際、気を付けていることがあります。
個人のお客様であれば、一人にアイスブレイクをすればよいので、集中しやすいのですが、団体に声をかけた場合、興味を持っている人とそうでない人に分かれるので、神経を研ぎ済まなければなりません。

興味のない人へのプレゼンは時間のムダ
興味がある人のサインをかぎ分けて、その人だけにエネルギーを注ぎます。

私は団体客モードのスイッチを入れてスタートしました。

10組声をかけ終わり、すべて断られました。
そして11組目。

この人たちが今回の主役です。

初対面の印象は最悪、断られると思ったが、、

声をかけたのは3人組(男2女1)

「すみませーん」

とグループ全体に投げかけるように声を掛けます。
この瞬間に各々の興味の度合いを測ります。

無視する人
即、断る人
「???」な人
平然としている人
笑顔の人
、、

どのパターンに当てはまるか、3人の反応を見ます。

声をかけた瞬間
男性Aが

「いらない!あっち行って!」

と近寄ってきた野良犬を追い払うように
電光石火で右手で「しっし」と私を跳ねのけてきましたw

うぎゃ~

この場合、
ほかの二名も「ごめんなさいね~」などと言い、同じく断るのが普通なのですが、この時は少し違いました。

立ち去ろうとした時、もうひとりの男性Bが笑顔で私を見つめていました。
私はそれを逃しませんでした。


「あ、お兄さんはどうですか??」

男性B
「・・・・」


「めっちゃおいしい柑橘どうですか!?笑」

男性B
「さっきから頑張って声かけてますよね~、どんなもの売っているんですか?」

キターーーーー!

「聞いてくれてありがとうございます!!いや~めちゃめちゃすごい柑橘でして、、、」

*プレゼン省略

はるか🍊の良さが伝わったのか、1パック購入。そして、なんと隣にいた女性も興味を持ってくれ1パック購入。

それから興味の対象は果物から私に移り、私の仕事内容や、なぜこんなことをやっているのか、などを伝えました。

私とBさん、そして隣にいた女性と仲良くなっていく実感がありました。

男性Aに変化が、、

するとどうでしょう。
背後にいた先ほどの男性Aが笑顔になっているではありませんか!

私を強めに断った手前、私がBさんと馴染んで会話しているのを、はじめは気まずそうに後ろから覗いていました。しかし、会話の内容を聞いていくなり、こいつは怪しい奴じゃなかったんだ、と安心したのか、徐々に笑顔に変わっていく様子に、私は気づきました。

最終的にはBさんが買ったはるみ🍊を「いいなあ、おいしそう、、」といっていましたw
さらに立ち去る際には、頑張ってくださいね!と応援の言葉をいただきました。

結局、Aさんは購入しませんでしたが、私はその言葉と笑顔を見て自分を受け入れてくれたような感覚を持ちました。

そして私の心の中では、喜びや、嬉しさというよりも

やっぱり人間は面白いな

というわくわく感で埋め尽くされていました。

「人ってこんな短い時間で、いとも簡単に心が揺れ動くんだなぁ」 

今日の学び


さて、今日の学びは冒頭でお話しした

「仲間意識」に加え、人間が抱いているいい加減で不確かなイメージについてです。

Aさんの中で私の印象がガラッと変わったように

人ってその時の状況や環境にめちゃくちゃ左右される生き物ですよね。

さっきまで怒っていたのに、今は上機嫌
さっきまで泣いていたのに、今は笑顔

皆さんにもそういう人に出会ったことがあるのではないでしょうか。

私はこれまでに35万人に声をかけてきて、この人間の感情逆転現象(?)に何度も遭遇してきました。

声をかけた瞬間に胸ぐらをつかまれ、怒鳴り散らされたかと思いきや、数分後には、謝られ、笑顔で果物を購入してくれたお兄さん。

遠目から指をさされ「あの人やばい奴だよ、」と小さい声で囁きあっていた女性二人組に、思い切って声を掛けたら、最後は爆笑してもらえるくらいに仲良くなったこと。

このような体験をするたびに、人間が持つイメージは本当にいい加減だな
あと思うわけです。

どういうことか。

このように瞬時に入れ替わる喜怒哀楽は人間の本質から生まれた感情、言動ではないなって思うんです。

極端に言うと、なんだか真っ白なマネキンに喜怒哀楽のお札をつけられたキョンシーみたいで、かわるがわるその感情に振り回されている人形に見えるんです。

良いか悪いかは別として、私はこの感覚を持っているので、人を人ではなく、感情に隷属する生き物として見てしまうことがあります。

この考え方はとくに行商という、不特定多数の人と接する仕事においては、自分が傷つかない、有効な武器として役立っています。

知らない人によく声を掛けられるねー(汗)

って言われるんですが、私が考慮なく、たくさんの人に声を掛けられる理由はこの感覚があるからです。

私の一声によって刺激を受けたお客様に喜怒哀楽が生まれる。
でもその喜怒哀楽はほんの一瞬だけで、その人の表面を覆っているツギハギに過ぎず、不安だったとしても、ひとたび別の刺激を受けて、安心したりします。

一瞬一瞬で入れ替わるものが普遍的な人間の本質とは思えません。

だから私はお客様の反応に右往左往することはない、

そんな感じです。

日常生活において、たまにこの感覚を持つことができず、相手の表情や一挙手一投足に敏感に反応して、恐怖で足がすくむことがあります。

だから、行商を通して人間の性質を再認識するのです。

人間のイメージは結構いい加減。だからそれに惑わされる必要はない。

今日もこのAさんのおかげで、改めて思い出すことができました。

出会いに感謝です。ありがとうございました。













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