見出し画像

パフォーマンスを高める目標設定のしかた(後編)

前回の記事では,
目標設定の際に犯しやすいミス
ついて解説しました。


今回の記事では,
効果的な目標設定のステップについて
説明してきます。

それでは,
目標設定力を身につけていきましょう!!


目標設定の5つのステップ


① 自分が本当にやりたい事は何か,
  時間や労力を費やしてでも
  成し遂げたいことは何かを考える


まずは達成したいと思っていることが,
本当に自分がやりたい・やる価値がある
感じているかを再確認します。

このステップは非常に重要ですが
多くの人が見逃しているステップです。

「社会的に良いこと」や「他者からの期待」
などで目標を決めていないか
時間をとって考えてみましょう。


② SMART(スマート)

自分の達成したいことが定まったら,
以下の点に注意しながら適切な目標を設定します。

重要なポイントの頭文字をとって
SMART(スマート)と覚えましょう。

Specific(具体的である)
Measurable(測定可能な数値目標がある)
Achievable(達成可能である)
Relevant(自分の価値観に沿った)
Time-based(期限がある)


つまり,
いつまでに,何を,どうやってやるかが明確で,

がんばれば達成できそうな難易度であり,

かつ,目標の達成達成を
客観的に評価することができる
目標です。

さらに,人から強制されたものでなく

自分が心からやりたいと思う目標
たててください。

例えば
「筋力を高める」ではなく
 →「3ヶ月でスクワットの重量を15Kgアップ
   させる」


「英語力をつける」ではなく
 →「半年後のTOEICテストでの700点とる」



③ その目標を達成するための行動計画をたてる

目標が決まったら,
その達成に向けた具体的な行動計画を考えます。

ますは自分ができそうなこと
活用できるもの(施設,教材,人脈,
すでに習得しているスキルや経験)を

できる限りリスト化してみましょう。

その中から,
今の自分に最も適しているものを選び
実行していきます。

行動計画を作る際もSMARTを意識して

「いつ」「どこで」「だれと」「何を」
「どうやって」やるかを
具体的にイメージしてみましょう。

例えば,「英語の勉強をする」ではなく
「夕食の後に,自分の部屋で,一人で,
  ○○英語アプリを使って,シャドーイングを
  30分やる」
という感じです。

具体的であればあるほど,
取り掛かる際の心理的負担が小さくなり,
習慣化しやすくなります


また最初は毎日必ずやっている行動
(ご飯を食べる,歯を磨くなど)の後に
行動を計画すると
やり忘れを防ぐことができます




④ 行動を記録する

目標達成に向けた行動を記録する事は
行動を継続するために非常に重要なポイントです。

練習日誌をつけたり,体重を記録する,
勉強量を記録するなど、

目標達成に向けた行動やその成果を
記録しましょう。


⑤ 目標や行動が適切かを定期的に振り返る

そして,行っている行動が
目標達成のために適しているかを
定期的に振り返りましょう。

しかし,目に見える成果は
直ぐには現れない
のも事実です。


そこで「30日チャレンジ」というものを
紹介します。

これはTEDでも紹介されている方法です。


30日チャレンジとは,
何か目標を定めてとりあえず30日間継続してみる
というものです。

30日だけだと思えば心理的な負担も少ないですし

もし30日経って自分に合ってないと思えば
それを辞めて、
新しいことに挑戦する事もできます。

もしその方法が自分に合っていれば
30日後にはきっと習慣になっていると思います


まとめ

目標設定のスキルを身につけると
スポーツだけでなく勉強や仕事といった
日常生活の様々な場面で活用する事ができます。

まずは本当に小さいこと
(5分早くグラウンドに行ってアップする,
 就寝時間を10分早くする,1日5分本を読む,など)
から始めてみましょう。

小さなことでも「続けられた」という成功体験が
新しい挑戦をする原動力になります。


Dr. Kのハイパフォーマンス心理学

役に立ったと思ったら
<いいね・フォロー>お願いします!

Twitter(https://twitter.com/DrKhighPP)も
やっています


参考文献
Daniel Gould (2015). Goal Setting for Peak Performance. In Williams, J. M. & Krane, V. (Ed.)Applied sport psychology: Personal growth to peak performance. New York: McGraw-Hill Education, pp188-206.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?