見出し画像

ハルコの恋(5)

画像5


画像2


画像3


画像4


画像5


「ハルコの恋」に沢山の応援をいただきました。ありがとうございます。たった5ページずつの連載なので、とてもゆっくりな進行ですが、これからも宜しくお願いします。お話の方はまとめて創作しています。今回は3話分がすでに出来上がっているのですが、ペンを入れる時間がなかなか作れないでいるので、どうしても進行がゆっくりになってしまいます。どうぞ気長にお付き合いください。

さて、漫画の後に「おまけ」の文章を毎回付けています。漫画の解説というより、ハルコを描いてて自分がその時々に思ったことを書こうと思います。

皆さんは料理というものをどこで習うのでしょう?家のお手伝いをして行くうちに母の味というものを見様見真似で覚えて行くのでしょうか?それとも学校の家庭科の調理実習でしょうか?それとも大人になってから料理学校に通ったり、一人暮らしをきっかけに料理本と睨めっこしながら料理を一つ一つ覚えて行くのでしょうか?皆さん、それぞれだと思うのですが、自分の母親から料理を習うことが出来る家庭というものがあるとしたら、それはとても恵まれてるなと思う私です。

ハルコ同様、私も「働く忙しい母親」から料理を丁寧に習った経験はほとんどなく、そのくせ家事は出来て当たり前を求められました。習ってもいない家事も「出来て当たり前」とする家庭もあるのです。時々、世の中の親は勘違いをします。子供は放っておいても育つと思っているのです。いつの間にか魔法のように子供が勝手に育つと思ってる。何でも出来て当たり前と思い込む。

子供は放っておかれたら、ちゃんとは育ちません。親を反面教師にして「大人のような子供」が出来上がるケースもありますが、それはちゃんと育ったわけではなく、そうしないと子供自身が生きて行けないから否応無しに大人になってるだけなのです。子供が子供らしくいられたら、どんなに良いでしょう。

母親からの直伝はなくとも、いつの間にか私がつくる「味噌汁」は母の味。母が父の為に料理をしなくなって1年経ちます。気の毒になって時々、私が「母の味噌汁」を作ってあげます。父はそれを嬉しそうに飲み干します。それを見ても母はもう父の為には、味噌汁も料理も作りません。料理をすることを嫌がる母。料理をすることを忘れてしまった母。

母から習えなかった料理を私が母に教えます。
だけどもう母は感心を示さない。
永遠に失われた時間を私は悲しく思う。
ハルコの経験は私の経験なのです。


漫画と文:久保マシン(C)くぼちー


久保マシン著作権


サポート&オススメいただけましたら、めちゃくちゃ創作の励みになります。いただいたサポートは今後の漫画制作や活動費用に充てたいと思います。応援どうぞ宜しくお願い致します(ぺこり)