三鷹・カラスパン|サクサクッと弾けとぶデニッシュ生地が鮮烈すぎた
2020年10月12日、三鷹駅北口から徒歩約10分のところにある三谷通り商店街の入口に、callas.pain(カラスパン)がオープンしました。
店主の烏山暁子さんは、岐阜・飛騨高山の人気ブーランジェリー「トラン・ブルー」で修業を積んだ経歴の持ち主。早朝から人通りが多く、焼きたてをすぐ手にとってもらえる理想の場所として、三谷通り商店街を選んだとのことです。
列ができると聞き、休日のお昼に行くのはちょっと不安でしたが、意外にも数分で入店。あちこち目移りしてしまうほどのパンに囲まれ、評判のデニッシュや、バゲットをはじめとしたハード系を購入しました。
callas.pain(カラスパン)
休日の11時頃に到着すると、遠目からでも店前に列ができているのがわかります。入店は2組までの制限があり、すでに4組ほど並んでいたのでしばらくかかるかなと思いきや、5分足らずで入店。意外にもスムーズでした。おそらく、地元のお客さんが大半で買うものが決まっていることや、スピーディな接客だからかもしれません。
店内は狭く、3人でぎゅうぎゅうになるほど。入口の左側の棚にサンド系、正面に冷蔵のケース、パンはアクリルボード越しに陳列され、ほぼすべてのパンがそろっていました。
ハードパン派も納得の評判デニッシュ
「カラスパンはデニッシュがおいしい!」「ハード系好きでも気に入る」という口コミをみかけたので、今回はデニッシュをいくつか選びました。
写真にはありませんが、クッペを使ったサンドイッチも購入しています。
見た目と香りはまさにカレーパン。サクサクサクッ! と弾けるように音を響かせるデニッシュ生地から、なめらかなカレー風味のフィリングにたどりつき、だんだんと顔をだすツナの旨味でフィニッシュします。玉ねぎの旨みと甘みが存分に引きだされ、本格カレーの表情すら感じる味わいです。
6cm角の小ぶりサイズにもかかわらず、期待を超えるおいしさから満足感がすごい。フィリングに負けずに主張するデニッシュ生地に、自信の高さを伺えます。普段デニッシュを手にとることは少ないですが、選んで正解でした。
チーズケーキのような甘さがあると思いきや、レモンの酸味がきいたコクのあるチーズフィリング。甘さと酸味のバランスがよく、夏のはじまりを思いだすさわやかな風味です。
冷やすのと温めるのどっちがおいしいのか気になり、半分ずつ試してみました。おすすめなのはリベイク。マストといってもいいです。リベイクすると、重なった層が弾けとぶくらいバリ・サク食感になります。冷えたままだとサクサク感はなくなりますが、ケーキのようなスイーツ感があり、冷やしたのもありです。
たっぷりのクリームは、ミルクのコクがふわっと広がる甘さですが、意外にも後味がすっきりしています。
翌日に食べたので、残念ながらバリバリとした食感はなくなってしまいました。やはりデニッシュ系は、買ってすぐ・せめて当日中に食べるのがよさそうです。
鼻を近づけると、醤油を焦がしたような香りがほんのりしてきます。袋ごしでは伝わらなかったので、これまで食べてきたバゲットのなかでは香りが控えめな印象です。
あごに負荷がかかるほどの力は必要なく、バリバリっとしたほどよい硬さのクラスト。生地が伸びるようなもっちりさがあり、バタールに負けないクラムの主張があります。噛み進めるうちにじんわりと小麦の甘さが引きだされ、染みるおいしさです。
パッと見ではクリームが少なそうですが、断面の通り棒状にたっぷり入っています。なめらかなコーヒークリームが舌に伝わると、温度ですーっと溶けていき生地と一体化。カフェオレのようなまろやかさ、やわらかなコクと甘みのクリームです。
食べたあとにカラスパンのInstagramをみていると、こんな投稿に気づきました。
コーヒーミルクフランスは翌日にとっておいていたので、クラストの食感は控えめになり、むぎゅっとしたクラムを引きちぎるように食べました。投稿にある通り、本来のおいしさと食感からはかけ離れてしまいましたが、これはこれであり。後味にしっかりと小麦のうまみによる余韻を感じます。
パリッ・じゅわっとあふれる肉汁、もっちりと食べ応えのある食感。ひと口目で満足度が高い! クッペが硬すぎず、大ぶりソーセージとのバランスがとれています。
フレッシュで青々しいレタス、ハーブ入りのソーセージ、小麦の風味豊かなクッペの三位一体です。ドレッシングやソースで誤魔化そうとせず、素材のおいしさで勝負しているのが伝わります。
並んでも後悔しないおいしさ
テキパキとした受けごたえでオーダーを聞き取る方、中身がわかりやすいようマスキングテープを変えてくれる丁寧で安心感のある方の2人によって、気持ちよくスムーズにお買い物できました。
店前に列ができていると、また今度にしようと足が遠のくこともありますが、できるだけ待たせないようにという気遣いを感じられ、それほど待つ必要がなかったのがうれしいです。
また行く機会があれば、当日食べきれる分だけをできるだけ早く食べて、最大限のおいしさを味わいたいですね。
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